弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
ああ、実演を聴きたかった_エフゲニ・スヴェトラーノフ。今日9月6日は彼の誕生日
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    (エフゲニ・スヴェトラーノフ)

    私の敬愛する指揮者の一人が、エフゲニ・スヴェトラーノフ1928年9月6日 - 2002年5月3日)です。

    今日は彼の誕生日。


    37歳の若さで首席指揮者に就任したソ連国立交響楽団(現ロシア国立交響楽団)での爆演はつとに有名です。

    壮年期になると、巨漢であの演奏ですから、譜面台にしつらえた赤い小型の扇風機を回しながら指揮していたようで、そのビデオを見たことがあります。ソ連製の扇風機で結構音がして、CDの解説にも音が入っている旨了解してくださいという但し書きがあったくらいです。

     

    DVDジャケットより

     

    しかし、その頃までのスヴェトラーノフには、私は特に関心を持っていませんでした。

     

    (晩年に大化け)

    私が彼に注目するようになったのは、晩年に芸風を大きく変えた頃からです。

    尤も、それまでに運営を巡って折り合いが悪くなったロシアのオケから離れ、西側のオーケストラ、例えばスウェーデン放送響などと共演するようになっていたことも関係するのかもしれません。

     

    いずれにしても、それまでのオケをぐいぐいドライブし、疾走するという表現が似つかわしい演奏だったのが(それが彼の一つの魅力だったのですが)そうではなく、音をいつくしむように、トゥッティにおいても決して叫ぶことなく、各パートの響きを十分に意識した鳴らせ方をするようになりました。

     


    スヴェトラーノフ、スウェーデン放送響 ”レスピーギ:ローマ三部作”

     

    (レスピーギノローマの松の聴き比べ)
    手元にトスカニーニ、アンセルメ、カラヤン、そしてスヴェトラーノフによる5つ(スヴェトラーノフは2種)の、レスピーギ ”ローマの松”があります。これらを、何気なしに聞き比べて見たことがあります。

    全部をと言うと結構大変なのでアッピア街道の松を選びました。

    ところで、ローマの松の最終章 ”アッピア街道の松”は、古代ローマ軍がイタリア半島の大動脈的存在であったアッピア街道を進軍してくる様子を模写したものです。

    遠くからかすかな足音(ピアニッシモで)が聞こえて、そのうちこちらにどんどん近づくにつれて音量が増して行きます。

    そして最後は大音量(フォルテッシモ)で終わるという、イタリア版ボレロの様な曲ですが、自分のオーディオのチェックに使うという人がいるのも納得が行きます。

    落ち込んだ気分を奮い立たせるにも効果的かもしれませんね。

    さて、5つの演奏ですが、先入観からトスカニーニが最も速くて、スヴェトラーノフの演奏が一番遅いと思ったのですが、あにはからんや、最も演奏時間が短いのはアンセルメ+スイスロマンドでした。
    ちなみにそれぞれの演奏時間は
    アンセルメ + スイスロマンド管(1963)4:32
    トスカニーニ + NBC響 (1953)4:52
    カラヤン + フィルハーモニア管(1958)6:06
    スヴェトラーノフ+スウェーデン放送響(1999)6:44 (ライブ)
    スヴェトラーノフ+ソヴィエト国立響(1980)6:55(ライブ)
    (カラヤンは後にBPOとも録音していますが、残念ながら未聴)

    それにしても2分以上の差には驚きました。5割増しです。
    牛丼の並と特盛りの差(量ではなく、カロリーで)くらいあります。

    スヴェトラーノフの場合、最後の一音(フェルマータが付いているので、まあ伸ばせということなんですが)だけでも20秒ほどあります。他の演奏ではせいぜい5−6秒までですから、どこまで伸ばすんかいなあと、聴いていて心配になったほどです ^^;)

    しかし、そんな数字は置いておいて、インプレッションですが、カラヤン+フィルハーモニア管、スヴェトラーノフ+スウェーデン放送響。いずれ劣らぬ完成度です。

    この曲のオーケストレーションの特性を見事に再現しています。
    特にそれだけ長いスヴェトラーノフ+スウェーデン放送響ですが、全く弛緩などしていません。

    ローマ重装歩兵大隊の行進を彷彿とさせます。

     スヴェトラーノフ、スウェーデン放送響

     

     

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    #音楽 #クラシック #スヴェトラーノフ #ソ連国立交響楽団 #爆演 #赤い扇風機 #晩年 #スウェーデン放送響 #レスピーギ #ローマの松 

     

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    | 弘前りんご | 音楽 | 11:37 | comments(0) | - |
    今日9月5日は、オーケストラビルダーとして名高い指揮者 サー・ゲオルグ・ショルティの命日
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      (指揮者 ゲオルグ・ショルティを生んだハンガリーという音楽王国)

      ハンガリーはヨーロッパの中でも特異な存在。

      遠い昔、アジアの騎馬民族に侵攻を受けて、文化の混じり合ったことがその特徴を生んだ一つの原因と考えられています。

      そして、クラシック音楽から見れば、その民族音楽に注目し、それをクラシック音楽に昇華させた作曲家を輩出しました。

      バルトーク然り、コダーイ然り

      彼らはハンガリーの民族音楽を収集することで、これまでの西洋音楽には無い、いわば新たな語彙を獲得し、作曲に活かしました。

       

      (同名の作品、管弦楽のための協奏曲)

      面白いことに、二人は全く同名のオーケストラ曲を残しています。

      それは、管弦楽のための協奏曲

       

      この曲名を聴いて多くの方が思い起こすのは、バルトークの方ではないかと思います。

       ゲオルグ・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団(1981年、この名演の一つですね)

       https://www.youtube.com/watch?v=W_hL7foK2yY

       

      一方、コダーイといえば、ハーリ・ヤーノシュがつとに有名ですね。

      しかし、コダーイの”管弦楽のための協奏曲”は、バルトークのものより3年早く完成して、ヨーロッパ初演は同じ年でした。

      残念ながら、同じ名前ではあっても、知名度という点でははるかに低いと言わざるをえません。

      しかし、聞いてみるとなかなか魅力的な作品ではあります。

      こちらの音源、なんとコダーイ自演のようです (*^^*)

       https://www.nicovideo.jp/watch/sm12838680

       

      (ハーリ・ヤーノシュ)

      コダーイの代表的作品、管弦楽組曲”ハーリ・ヤーノシュ”は、元々”五つの冒険”という、ハンガリー版”ほら吹き男爵”といった内容の歌劇(ジングシュピール)のために彼が作曲し、そこからのちに6曲を抜き出して、組曲として再構成したものです。

      その経緯もあってか、歌劇の方は、最初の一音からまさに民族音楽といった趣なのに対して、こちらは器楽作品であるためか、洗練されたメロディーが続き、ときどき思い出したように、土の香りのするような旋律が顔を出すといった感じです。

      かえってそれが新鮮な印象を与えているように思います。ぜひ一度聞いて見られることをお勧めします。

       

      ゲオルグ・ショルティがロンドンフィルで演奏しているビデオがこちら。

       https://www.youtube.com/watch?v=zysL3cy_-II

       

      ハンガリーは、作曲家だけではなく、大物指揮者を多く輩出wikipedia)しています。

      思いつくだけでも、古いところでは、

      ハンス・リヒター

      アルトゥール・ニキシュ

      ユージン・オーマンディ

      フリッツ・ライナー

      アンタル・ドラティ

      ジョージ・セル

      最近活躍している人では、

      アダムとイヴァンのフィッシャー兄弟などなど。

       

      いずれも指揮者としてだけではなく、オーケストラを厳しく育て上げた実績のある人達です。

      伝統なんでしょうね。

      オーマンディとフィラデルフィア管

      ライナーとシカゴ響

      セルとクリーブランド響

      ドラティとミネアポリス響

      共通しているのは、いずれもアメリカのオーケストラというのも面白いところ。

       

      サー・ゲオルグ・ショルティ(1912年10月21日 - 1997年9月5日、wikipedia)

       

      その点で上記の作品を指揮しているショルティも、シカゴ響の黄金時代を築いた一人

      なんと、グラミー賞に31回も受賞しており、世界一だそうです。

      ハンガリー魂が彼にも脈々と流れているんでしょうね。

       

      そうそう、ワーグナーの楽劇”ニーベルングの指輪”全曲を世界に先駆けて録音したのも、ショルティでしたね。

       オペラ対訳プロジェクト ワーグナー ニーベルングの指輪 全曲 ショルティ、ウィーンフィル

       https://www.youtube.com/playlist?list=PLDb0vqIFpcQ-iNaOCH4oufNFOUCmAkSuI

       日本語の対訳がついて、全曲を観る(聴く)ことが出来ますよ。

       

      今日9月5日は、そんなショルティの命日でした

       

       

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      #クラシック音楽 #ハンガリー #作曲家 #コダーイ #バルトーク #指揮者 #ショルティ #誕生日 #オーケストラビルダー

       

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      | 弘前りんご | 音楽 | 21:49 | comments(0) | - |
      今日はブルドックダー、いや違った、ブルックナーの誕生日です。
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        (アントン・ブルックナー)

         


        アントン・ブルックナー (1824年9月4日 - 1896年10月11日 wikipedia)あと4年で生誕200年!

         

        のっけからボケをかまして、済みません ^^;)

        最初彼の肖像画を見たとき、ブルックナーじゃなくてブルドックだーなんて、冗談が頭に浮かんだことを思い出したので ^_^;)

         

        (愚直な性格)
        冗談はさておき、どう見ても冴えないおっさん風の見た目から想像できる通り(?)、彼は実に愚直な作曲家でした。
        作って発表する曲がことごとく酷評されていました。おかげでまったく自分の作品に自信が持てず、自信を失っていた訳です。

        しかし、それでも作曲をやめることはなかったのは、まさに彼のその愚直な性格のなせる業だったのかもしれません。

        世間に受け入れられようと、弟子たちの進言もあって、何度も改訂を繰り返しましたが。

        (それがのちに演奏家を悩ませる、版の問題を生んだわけです)


        バイエルン王ルートヴィヒ2世(wikipedia)

        そんな彼が初めて成功した(世に受け入れられた)のは交響曲第7番で、なんと60歳の年でした。
        その喜びを、バイエルン王ルートヴィヒ2世に捧げることで表しました。

        あのリヒャルト・ワーグナーに、いわばたらし込まれて ^^;)、国の財政を傾けてしまった国王です。

        幸いなことにその後の8番も成功をおさめ、彼は今度はこの曲を更に上のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に献呈しました。

        そして第9番(は未完成に終わりましたが)はというと、なんと神に捧げたのです (#^^#)。
        なんともほほえましいエピソードではないですか。

        さて、そこで完成作のなかで、最も完成度の高いといわれる、第8番を聞いてみましょう。

        聴いているうちに、寝てしまうかもしれないって?

        なあにかまいません。かの音楽評論家、吉田秀和さんでさえも、ドイツで初めて聴いたときに途中で眠ってしまい、しばらくして目を覚ますと、まだ同じところをやっていると思ったと告白していましたから (^^;)

         

        ブルックナーの作品は、じっくりと何度も聞きこむことで、やがてある時、天啓のごとく納得が行く瞬間が訪れます。そうなると彼の作品の虜になることうけあいです。(ワーグナーの楽劇も同様なことが言えますけど)


        さて、演奏はどれにしましょうか。

        伝説の名演と言われる、ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、NHK交響楽団の1984年3月7日の演奏(第4楽章)はいかがでしょうか。
        https://www.youtube.com/watch?v=HeIMwTHPEWo&t=31s



        ロブロ・フォン・マタチッチ(Youtube)

         

         

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        #音楽 #クラシック #ブルックナー #交響曲 #交響曲第7番 #初めての成功作 #ルートヴィヒ2世 #交響曲第8番 #オーストリア皇帝フランツヨーゼフ1世 #交響曲第9番 #神に捧げる #マタチッチ #伝説の名演 #NHK交響楽団 #ワグナー #吉田秀和

         

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        | 弘前りんご | 音楽 | 17:14 | comments(0) | - |
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