弘前りんご_新参者の宝塚日記

転勤で21年も青森県の弘前で暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
8月29日は、フランス新古典主義の画家、ドミニク・アングルの誕生日。ルノアールやピカソに影響を。
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    華美な面が強まったロココ絵画や、幻想を好んで描く様になったバロック絵画に対抗し、デッサン・形を重視した新古典主義絵画。その始祖の一人、ダヴィッドの後をついで、弟子のアングルは新古典主義絵画を見事に継承しました。

     

    ドミニク・アングル (1780年8月29日 - 1867年1月14日、wikipedia)

     

    折しも、色を重視するドラクロアらのロマン派絵画が台頭し、彼はそれと激しく対立しました。

     

    ドラクロア(wikipedia)

     

    実は、色を重視するか、形を重視するかは、解決あるいは統合されることのない、古代ギリシア時代から続く絵画における対立命題でした。

     

    新古典主義を継承したアングルは、フランス・アカデミズムの中心人物とみなされ、ロマン派の画家達は、反アカデミズムの立場から、アングルの作風は時代遅れだとしました。

     

    しかし、アングルは単に形式を継承しただけでは有りませんでした。

     

    例えば、描く対象の美を際だたせるためには、あのグランド・オダリスクの絵のように、背骨の数が多いのではないかと揶揄される構図をもあえて取る、という大胆さもありました。

    彼の作風は時代を超え、その後の印象派の画家(ドガやルノアール)、アカデミズムとは縁遠いはずのセザンヌ、マチス、ピカソらにも、明らかな影響を与えています。

     

    やはり、彼も一人の天才だったと言えるでしょうか。

    今日8月29日は、そんなアングルの誕生日です。

     

     


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    #アングル #誕生日 #ダヴィッド #新古典主義 #ドラクロア #ロマン派 #ドガ #ルノアール #セザンヌ #マチス #ピカソ 

     

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    | 弘前りんご | 美術 | 18:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
    松方幸次郎という生き方 _ 国立西洋美術館と松方コレクションの関わりを原田マハの作品に読む。
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      国立西洋美術館(東京上野公園)

       

      好きな美術館を3つ挙げろと言われれば、私は迷いなくこれらの美術館だと答えます。

       

      国立西洋美術館
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2672
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2203


      アーティゾン美術館(旧 ブリジストン美術館)
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2896
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=1401


      三菱一号館美術館
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2788
      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2748

       

      どこがいいのかですって?

      国立西洋美術館は、世界遺産に登録されたフランスのル・コルビュジェの設計だから?

      三菱一号館美術館は、明治の建築美を生かした建物だから?

      駅から近いから?(上野駅、東京駅から歩いて10分圏内)

      いえいえ、それも魅力の一つには違いないですが。

      一番の理由は、いずれもしっかりと所蔵品を持つ美術館だからです。

       

      ブリジストン美術館は、特に近現代の作品が充実しています。

      印象派を経済的、精神的に支えた重要な画家、カイユボットの存在を知ったのは、この美術館でのカイユボット展でした。

      (なおブリジストン美術館は、長期の休館を経て、近々アーティゾン美術館としてリニューアルオープンします *^^*)

       

      歴史的には最も新しい三菱一号館美術館は、その絶対数は先の2館に比べると少ないです。

      しかし、開館の準備から関わった高橋館長の理念、優れた美術館・博物館は、自前の作品を持っていることが重要であるを実践して、そのライブラリーは充実の一途です。

       

      そして、国立西洋美術館は、何と言っても、松方幸次郎が集めた松方コレクションの存在そのものが魅力です。

      古典から近代の実に幅広いレパートリーを誇ります。

      そしてその多くが、常設展で観ることが出来ます。圧倒されますよ。

       

      松方幸次郎(1866年1月17日 - 1950年6月24日, ウィキペディア)

       

      それもそのはず。松方幸次郎がそれだけの作品をコレクションしたのは、自身の趣味や道楽などのためではなく、偏に世界に誇れる美術館を日本に作りたいという強い思いがあったからです。

       

      当時、日本の画学生や研究者の多くは本物を見たことがなく、印刷それも白黒の写真などでしか見たことがありませんでした。

      そんなことでは、日本が文化国家として、西欧の国々に肩を並べることなど恥ずかしくてできないと考えた松方幸次郎。

      そこで川崎造船総帥として莫大な資産を形成した彼は、それを使って美術品の収集を精力的に行います。

      そこに行けば数多くの本物が見られる本当の美術館を作るために。

       

      しかし、歴史は残酷です。第二次世界大戦が始まり、松方コレクションの運命にも暗雲が立ち込めます。

      日本は敗戦国となり、フランスにあった彼の多くのコレクションは、行方不明になっただけでなく、存在の分かったものはフランスに没収されてしまいます。

       

      そこから、松方幸次郎の思いを受けた吉田茂、そしてその命を受けた人々が、松方コレクションの日本への返還のために奔走します。

       

      全てではないにしても、かなりの数の貴重な作品が最終的に日本に寄贈返還されます。

      但し、フランスから付けられた条件が、その作品を展示するに相応しい美術館を作ること。

      そうしてできたのが、国立西洋美術館です。ですから、この美術館は松方コレクションそのものと言っても過言ではないのです。

       

      松方幸次郎がいかにして美術館建設のために、数多くの作品をコレクションをするようになったかという経緯、彼の強い思いに感化されてその事業にたずさわるようになった人々の、一言では言い表せない苦労と苦難。

      そしてそれが最終的に報われた形で出来た国立西洋美術館と、そこにある松方コレクション

      それを見事に描いた作品が、原田マハの最新刊『美しき愚かものたちのタブロー』です。

       

      原田マハ ”美しき愚かものたちのタブロー”

       

      そして今、国立西洋美術館では、国立西洋美術館開館60周年記念として、松方コレクション展を開催中です。

      そして、終戦前後の混乱の中、行方不明になっていたモネの睡蓮の絵 ”睡蓮、柳の反映

      これが発見され、日本の世界に誇れる優れた修復技術を駆使して修復されたものが公開されています。

       

      国立西洋美術館 開館60周年記念 ”松方コレクション展”

      会期:2019年6月11日(火)〜2019年9月23日(月・祝)

       

       


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      #松方コレクション #松方幸次郎 #国立西洋美術館 #ルコルビュジェ #三菱一号館美術館 #ブリジストン美術館 #アーティゾン美術館 #敗戦 #フランス #返還 #吉田茂 #原田マハ #美しき愚かものたちのタブロー

       

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      | 弘前りんご | 美術 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
      今日は世紀末の芸術家 グスタフ・クリムトの誕生日 _ 生涯独身、でも少なくとも10人以上の女性と関係を持ち、その間に子供が何人も居たそうです ^^;)
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        (クリムト展 _ ウィーンと日本 1900 東京都美術館)

         

        なんだか週刊誌のゴシップ記事のタイトルのようで恐縮です ^^;)

         

        グスタフ・クリムト(Gustav Klimt, 1862年7月14日 - 1918年2月6日, wikipedia)

         

        東京での班会議に出掛けた日の夕方、ホテルにチェックインする前に、上野公園の東京都美術館で公開中の、”クリムト展 _ ウィーンと日本 1900"に寄ってきました。最近は週末金曜日は夜遅くまで開館している美術館・博物館が増えて助かります。

         

         

        展示棟の大きな窓に、例によって大きなポスターが展示され、通行人が(観覧する人もしない人も? ^^;)思い思いに写メをとっていました。かく言う私ももちろん ^^;)撮りましたが。

         

         

        DSC_2566.JPG

         

        なかなかの人気ですね。入場口からここまで4,5回、列は折れ曲がって続いています ^^;)

        本当に30分で入れるのかと心配になる行列の長さでした。

         

        DSC_2567.JPG

         

        あっ、違った、こちらはラーメン屋の行列だった ^^;)

         

        この日7月5日が会期終わり間近(7月10日までの会期)ということもあったのでしょうが、平日の夕方でこの込み様は、クリムトの人気の高さを象徴していると言えるでしょう。

         

        沈みゆくハプスブルグ帝国の都ウィーンの世紀末の気分を反映してか、彼の作品はメインテーマが何であれ、その底に官能的で、静穏でありながら不安感を見るものに与えます。

         

        今回の展示会の目玉作品の一つ、ユディトI(1901年 wikipedia)

        敵将ホロフェルネスの首を脇に抱えて、恍惚とした表情のユディト。

         

        * 旧約聖書外伝にあるユディト記

        ユダヤの町べトゥリアにアッシリアの王ネブカドネザルが支配のため、将軍ホロフェルネスを派遣します。この町の美しい寡婦ユディトはホロフェルネスに取り入り、安心させた上で寝所で彼の寝首をかき、見事派遣軍を撤退させて、この街を護りました。

         

        このテーマはよほど魅力的と見え、過去に多くの画家が描いています。ボッティチェリ、クラナッハ、カラヴァッジョ、ジョルジョーネなど。

        そして音楽でも、ヴィヴァルディ、モーツァルト、オネゲルなどなどが、作品として残しています。

         

        この絵のように、彼の描く対象の多くは、女性、それも裸体、妊婦、セックス、老化、死などであり、当時の芸術アカデミズムの方面からは強い批判を浴びました。しかし、それを物ともせず、時には分離派と呼ばれる芸術家グループを結成し、自らの信じるところの作品を描き続けました。

         

        今回の展示会は、若い頃から晩年までの彼の作品の変遷を見せるものでした。

        そのため人物画家というイメージで捉えていた彼が、意外にも風景画をいくつも残していることに驚きました。

        展覧会のガイドによれば、いわば注文で描くことの多かった人物画制作によるストレスを発散する、あるいは心のバランスを取るために、注文制作ではない、風景画を描いていた面があるとのこと。

         

        そして、今回のもう一つの目玉作品は、オリジナルではないものの、全長34メートルにおよぶ壁画『ベートーヴェン・フリーズ』の精巧な実物大の複製展示でしょう。会場に入って、その規模に圧倒されました。

         

         

        クリムトは、オーストリアの作曲家ベートーベンに焦点を当てて、1901年に第14回のウィーン分離派展覧会を開催しました。このベートーヴェン・フリーズという作品は、この展覧会用に制作されました。

         

        これは、ベートーヴェンの交響曲第9番にインスピレーションを得て制作されたもので、「幸福への憧れ」(左の壁)、「敵対する勢力」(中央の壁)、「歓喜の歌」(右の壁)と、フリースのように続く3つの場面から構成されています。

         

        ただ、現代の我々が見ると、その迫力に圧倒され、歓喜に至る流れを感じ取ることが出来ますが、当時のオーストリアでは、醜悪な絵として大きな批判が巻き起こりました。

        その社会的な失敗からクリムトは、それまでの国からの援助を受ける立場を失い、分離派の他の仲間との間もぎくしゃくとし始めます。そして彼は分離派から離れ、その後の彼独自の画風へと変化してゆきました。

        そういう意味でも、この作品は彼にとって一つの大きな転換点となった作品です。

         

        いろいろな経緯があったものの、これが残されて、我々が目にすることが出来たのは幸いというべきでしょう。

         

        今日7月14日は、彼の157回目の誕生日です!

         

         


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        #クリムト #ハプスブルグ #1900年 #東京都立美術館 #分離派 #ベートーヴェンフリーズ #誕生日 #生涯独身 #隠し子が沢山 #女性を描く

         

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