弘前りんご_新参者の宝塚日記

転勤で21年も青森県の弘前で暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
令和で今話題の万葉の故地、奈良。なるほどそれで東向通(ひがしむきとおり)。奈良の地名の由来に納得。
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    ” 青丹よし 奈良の都は 咲く花の 匂うが如く 今盛りなり ”

            (万葉集巻3-328 大宰少弐 小野老 朝臣)


    (復元された、大極殿正殿)

    この歌を詠んだ年の前年に、太宰府に赴任した小野老が、大伴旅人が開いた宴で、遷都から20年、今や絶頂期の奈良の都を思って詠んだ歌ですね。

    小野老自身は20年ぶりの昇進で晴れやかな気分でいたのかもしれません。

     

    大伴旅人(たびと)は、万葉集編纂者と考えられている、大伴家持(やかもち)の父。彼が太宰帥(だざいのそち;太宰府長官)として赴任した際に、太宰府の官僚の大宰少弐(官僚トップの大宰大弐の次)として仕えたのが小野老でした。

    一方、旅人は60歳という高齢で、赴任後まもなく妻の大伴郎女を亡くしており、この歌のような晴れやかな気分で居られたかどうかは定かではありませんが。

    さて、大阪に生まれ育って、奈良はいわばお隣さん。

    子供の頃から何度も行きました。
    近鉄線で行くことが多く、そのターミナル、近鉄奈良駅のそばに、奈良でもっとも繁華な商店街と言われる、東向商店街があります。


    (Google Mapより)

    ただ、それは南北に伸びていて、どうして東向という名前なのか不思議に思っていました。


    (平城京復元図)

    平城京は、聖武天皇の時代、藤原京の地から奈良の地に遷都されたもの。奈良の名は、土地をならして拓いたという意味があるとか。へえ、そうなんだ。


    (平城京街路図)(http://www6.airnet.ne.jp/manyo/main/map/image/heijyokyo.gif)

    しかし、この都は見方を変えれば、藤原氏の力によるものでもあります。
    その氏寺が興福寺ですが、それが平城京の東側の飛び出した区域(いわゆる外京[げきょう])の小高い場所に立てられました。(ちなみにその隣には聖武天皇によって立てられた東大寺があります。)

    その隆盛な興福寺にあやかって、その前の南北に走る通りが出来、門前町が形成されました。しかし、その寺におしりを向けることは出来ないと、通りに面してすべて西側に(東に向かって)店々が立ちました。それでいつとはなしに、東向き通りと呼ばれるようになったようです。

    その後都は長岡(京都)の地に遷都され、藤原氏の実力者たちもそちらに移ったこともあって、通りの東側にも家が立ち並ぶように(要するに興福寺を背にする向き)なったということです。もうお尻を向けても大丈夫ということで ^^;)

     

    * 4年前のブログ記事の改訂版です。

     

     

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    #令和 #奈良 #万葉集 #故地 #地名 #東向通り #市内一の繁華街 #名前の由来 #藤原氏 #興福寺 #東大寺

     

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    * 縁あってこちらに立ち寄ってくださった記念に掲示板に書き込みを宜しく。

      弘前りんごの"北のまほろば掲示板

     

    | 弘前りんご | 歴史 | 12:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
    仏像の解説書がこんなに面白くて委員会?(^_^;) _ ”ミズノ先生の 仏像のみかた”(講談社 刊)
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      例えば、日本人の顔はここ数十年で大きく変わったと言われます。

      これは、私が教養の学生対象に行っていた講義で使った図なんですが、

       

       

      たった50年で、平均的な顔の輪郭が変わったことを示しています。

      理由は、一つには食生活変化で、普段の食べ物から硬いものが減ったために、顎の咀嚼力が減少し、顎を動かす筋肉だけでなく、

      顎そのものが小さくなってきたためと考えられます。

       

      それによって起こることは、顎の急激な退化に対して歯のサイズは急には変化しないので、小さな顎から歯があふれる、いわゆる八重歯、歯並びの悪さが起こりました。

       

      このまま行くと、いずれ、

       

       

      こんな顔になってしまうのではないか?

      あながち、昔の火星人の想像図は、的外れではなかったのではないでしょうか (^_^;)

       

      ちょっと枕が長くなりましたが、今日は仏像の話。その仏像の顔も時代と共に変遷していったんですね。

       

      神や仏とはいえ、人が像を作るとき、人の形に基づいて作ります。

      当然作者が目にする人の顔貌が反映されます。古代ギリシャの像は、鼻筋が高く、顔も立体的。

      それはコーカソイド(白人人種、ヨーロッパ人種)である自分たちの顔がそうだったから。

       

      ヘレニズム時代の像 (wikipedia By Giovanni Dall'Orto - 投稿者自身による作品, Attribution, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15151267)

       

      一方、秦の始皇帝の墓から見つかった兵馬俑の人の顔は、まさにモンゴロイド(アジア人種)の顔そのものです。鼻筋は低く、顔も平板。

       

      兵馬俑(wikipedia)

       

      中高生の頃、美術や歴史でみた仏像が、インドと、中国、そして日本でずいぶんと違うなあと、漠然と感じていたのですが、上述のことから考えれば(作られた場所と作者を考えれば)、違って当然だったんですよね。

      インドはコーカソイドなので、鼻筋が高い。だからガンダーラで見つかる仏像は、鼻筋が高く通ったお顔です。顔もとても立体的。

       

      ガンダーラ仏(紀元2世紀ころのもの、wikipedia)

       

      一方、仏教が中国に伝来すると、作者も変わりモンゴロイドとなって、平板なアジア人の顔に近づいたものになります。

      ところが、面白いことに、時期的に多少の変動はあったものの、顔の平板化に対して、鼻筋だけはコーカソイドの高さをかなり保ったものになっています。

       

      5世紀頃、北魏の雲崗の石仏(wikipedia、By Felix Andrews (Floybix) - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1111174)

       

      時代が下って、日本の例えば鎌倉仏を見ると、悟りを開いた如来や、それに近づきつつある菩薩は、鼻筋が高い。

       

      運慶作 仏頭(wikipedia)

       

      一方、それらに比べると人に近い、天部や明王は鼻筋が低く、モンゴロイドの顔貌に近づいています。

       

      八部衆の一つ、阿修羅像(興福寺)(wikipedia)

       

      きっと、鼻筋を低くすると、如来や菩薩の尊厳が失われると感じた作者が、そこだけはコーカソイドの伝統に従ったのではないかと言われています。

       

      こういった仏像の見方を、聞き手との対話形式で、平易な言葉で、しかし内容は実に濃く、高度なものとして、紹介している本が、最近上梓されました。

       

      ミズノ先生の仏像のみかた”(講談社)

       

      まさに目からウロコの思いがしました。

       

       

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      #仏像 #みかた #水野敬三郎 #講談社 #新刊 #鼻筋 #コーカソイド #モンゴロイド  

       

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      | 弘前りんご | 歴史 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
      今日12月4日は、聖バルバラの日!
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        ヤン・ファン・エイク 聖女バルバラ(1437年 wikipedia)

         

        キリスト教が禁教であった古代ローマ時代

        古代トルコの都市、ニコメディアの裕福な家の娘として生まれたバルバラは、その美貌のため、言い寄る男がたくさんいました。

         

        娘の純潔を守ろうと、父親は娘を高い塔の上の部屋で生活させます。

        その幽閉生活の中で、キリスト教徒だった侍女から影響を受けて、バルバラはキリスト教に目覚めます。
        そして、その部屋に浴室を作ることになった際、バルバラは2つあった窓を3つに作り変えさせました。
        ヤン・ファン・エイクの絵は、聖書を読む彼女の背後にその塔と3つの窓を描いて、彼女をたたえています。
        その窓の意味がキリスト教の教えの三位一体だと知った非キリスト教徒だった父親は、異教の教えに染まったとして激怒、娘を手に掛けようとしました。

         

        しかし、その度、神の力によって救われたバルバラでしたが、最後まで信仰を捨てなかった彼女は、ついに父親らによって処刑されてしまいます。

        処刑される直前、桜桃のつぼみを折って壺に生けておいたところ、処刑の日(12月4日)に美しい花を咲かせたとも言われています。一方、父親はその後雷に打たれて死んでしまいました。

         

        その揺るぎない信仰と尊い行いによって、バルバラは聖人の列に加えられました。

        そして殉教の日、12月4日を聖バルバラの日と定められた次第です。

         

        因みに、アメリカ合衆国のカルフォルニア州にあるサンタ・バーバラとは、聖バルバラから来た名前ですね。

         

         

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        #12月4日 #聖バルバラ #キリスト信仰 #聖人 #サンタ・バーバラ

         

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