弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
現代の楽市楽座実現はいかに。
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    織田信長が殖産興業の目的で設けた楽市楽座。
    要は既得権益を破壊して、新たな人と材の参入で商業を繁栄させようとしたもの。実際それが続けば、日本の歴史も大いに変わったのでしょうが。

     

    『本能寺焼討之図』(楊斎延一画、明治時代、名古屋市所蔵)

     

    ヨーロッパ中世で言えばギルド制度が既得権益を守ろうとする存在でした。それが自由競争を排除したため、自由な経済活動を阻害し、また商業だけでなく市政も独占していたため、新たな参入は難しく、ひいては全体の発展が鈍化していました。
    しかし、市民階級の成長によりギルドは解体されてゆきました。その過程にはなかなか激しい攻防があったようですが。

     

    錬鉄ギルドの伝統的なガラス看板(ドイツ)

     

    翻って現代日本に目を移せば、既得権益を守ろうとする者のいわば庇護者になっているのが、各省庁およびと言うか正体は、その構成者たる高給、じゃなかった、高級官僚達ではないでしょうか?
    もちろん彼らには許認可権を恣意的に行使することによって得られる旨味(退職後の再就職、いわゆる天下りなど)があるからなのでしょうが、縁もゆかりもない我が身には想像するしかありません ^^;)

     

    今回の加計問題にしても、文部官僚が天下り制度の廃止を打ち出した政権に対して起こした造反と見ればわかりやすいかも。それに乗っかった某政党も問題ですが。
    そのバックには、既得権益の集団である、獣医師会の存在を忘れてはいけないと思います。新たな獣医師の供給は、自身の存在(握る権益)を脅かすものになる可能性があるからにほかなりません。

     

    一方、現在の獣医学教育は家畜のためのものに偏りすぎ、最近増えている愛玩動物にそのまま適用するのは問題が大いにあると言われています。そういう意味でペット動物を対象にする獣医師の需要はまだまだあるはずですが、それに既存の獣医学部は十分には答えられていないことにも問題があります。新たに参入する大学がそのニッチを狙うなら結構なことです。

     

    | 弘前りんご | 社会 | 06:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
    カフェ・ルーラル再訪
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      ダムレイクツアー、そしてブナコ工場の見学を終えるとお昼近くになったので、昼食をダムレイクツアーの出発地点、ビーチにしめや近くにある、カフェ・ルーラルへ。

       

       

       

      ランチメニューは2種類。カレーライスか、フワトロのオムレツ。

       

       

      目当てはカレーだったのでこちらをチョイス。

      トマトとキノコのカレーに、白神の水で淹れたアイスコーヒーのセット。

      トマトの酸味が効いて、たっぷりのキノコが入った、ちょっと赤いルーは程よい辛さで好みの味。

       

       

      珈琲も、やはり水がいいためか、コーヒーの苦みと酸味がいい具合に引き出されていました。

      ここでも心の洗濯が出来ました (^_^;)

       

       

      | 弘前りんご | グルメ | 06:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
      西目屋の素敵なカフェ、ブナコカフェ
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        楽しかったけれど、寒くて体が冷えてしまった西目屋のダムレイクツァー。そのあと冷えた体を温めようとカフェに。

         

         

        津軽の工芸品ブナコの新しい工場が、移転した西目屋小学校の校舎を利用して出来て、その一角にブナコカフェがオープン。

         

         

        照明器具のシェードとか、家具にブナコが使われています。そして何より室内がカラフルでおしゃれ。

         

         

         

         

        そこで紅茶とスイーツのセットを頼みました。

        スイーツは、カシスソースが掛かったバームクーヘン。紅茶はアールグレーをチョイス。

         

         

        しっとりとしたバームクーヘンの甘みに、酸味の効いたカシスソース、そしてアールグレーの紅茶が良く合いました。

        久しぶりに、ゆっくりと流れる時間を味わえました。

         

        | 弘前りんご | 紀行 | 06:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
        西目屋村の津軽ダムレイクツアー
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          津軽ダムが川を堰き止めたことによってできたダム湖。

           

           

          そこに水陸両用バスを導入して始まった、ダムレイクツアー。

          昨日参加してきました。朝一番の9:00出発分です。

           

           

           

          なんでも全国で10番目だとか。ちなみに第一番目は大阪 (*^^*)

          新車で1億円かかったそうです。

           

           

          確かに後ろにスクリューが付いています。

           

           

          そして津軽弁のガイド付き (*^^*)

          そして見ての通り、両サイドに窓枠はあるものの、素通しなので、雨が降り込んできます (^_^;)

          安全のため傘はさせないので、レインコートを来て乗り込みました。

          素通しなのは、道交法その他の規定をパスするため、車両の見込み容積を減らす必要があったからだそうです。戸が付いていたら、客席の空間も容積に含まれ、規定の容積を遥かにオーバーするのですが、つけなければ、室内に水が入って規定の容積から外せるためです。

           

           

          ダム湖から車で15分ほどの距離にある、ビーチにしめやの駐車場が出発点。

           

           

          スタッフに見送られて出発!

           

           

          そこからバスに乗って15分掛け、ダム湖を目指しました。

           

           

          いよいよ浸水、じゃなかった、進水。

           

           

           

           

           

          あいにくの雨でしたが、ダム湖の周りの山を濃厚な霧が覆い、かえって雰囲気が出ていてよかったです。でも次回はやはり、水面が鏡のように周りの景色を映し出すようなときに来たいですね。

          | 弘前りんご | 旅行 | 06:22 | comments(2) | trackbacks(0) |
          今日5月27日は、ルオーの誕生日_芸術家の友情とは?
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            あべのハルカスの美術館では、今マチスとルオーの作品と二人の交流を軸にした美術展が明日5月28日まで開催中です。

             

             

            ルオーとマチスは、共に象徴派の巨匠ギュスターヴ・モローの門下で、共に学び切磋琢磨した間柄ですが、その画風は時と共に全く違ったものに。

             

            ギュスターヴ・モロー自画像(wikipedia)

             

            モローは、自分の画風を押し付けるようなことはなく、それぞれの個性を大事にし、その才を引き出す名伯楽だったようですね。

             

            (1871年5月27日 - 1958年2月13日)

             

            そんなモローをルオーは一生敬愛し、モローの死後はモローの旧居を開放したギュスターヴ・モロー美術館の初代館長を務めました。

             

            キリストと漁夫たち(汐留ミュージアム所蔵)

             

            また、ルオーは自分に厳しく、いったん仕上がった作品でも、その後も納得がゆくまでずっと加筆を続ける作家でした。そして、晩年には自分の死までに完成に至らない見込みの作品を数多く火にくべて燃やしてしまいました。

             

            そんなルオーですが、タイプの違うマチスとの間の友情は、50年もの長きにわたり、ずっと変わりなく続いたようです。交換書簡も多く残っています。

             

            今日はそんなルオーの誕生日。

             

            ところで、友情と言えば、同じくマチスとピカソとの間のそれも知られています。

            その機微については原田マハの”ジベルニーの食卓”(短編集)の一章(うつくしい墓)で紹介されています。最初はその芸術感の違いから激しいライバル意識を持ったようですが、それがお互いを認め合い、友情へと昇華していったようです。

            | 弘前りんご | 美術 | 06:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
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            (弘前りんご)

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            手稿譜を借金の方に取ろうとする債権者、取られるのを防ごうとしたヴィヴァルディの弟。

            修道士会に寄付されたものの、その価値がわからない修道士たちは、それをごみのように扱い、教会の倉庫の奥に放り込でしまい、長い年月の眠りにつきます。

            その後その存在を知った貴族が個人のコレクションとして入手。

            研究し、その散逸を防ごうとした研究者と、骨董的価値にのみ注目するファシスト政府との攻防。

            いずれも手に汗握る展開で飽きさせません。

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            旅屋とは、故あって自分は旅に出ることが叶わない依頼人に代わって旅をして、本人の代わりに希望の体験や目的を果たして、その旅の記録を依頼者に成果として届けるというもの。それを思い立ったのは偶然の出会いから。

            またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

            旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

            そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

            まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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