弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
津軽富士見湖に行ってきました。まだ寒かったけど。
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    あまりの豪雪に、しばらく撮影行なるものから遠ざかっていました。


    しかし、最近ようやく雪も融け、ここ数日は天気もいいので、意を決して出かけることにしました。行き先は津軽富士見湖。鶴田町にある比較的大きな湖です。


    しかし、それにしてもこの冬の雪はとんでもないものでした。こんな風に雪の重みに耐えきれずに壊れた家を途中に何軒か、見かけました。

    さて、津軽富士見湖ですが、一般的にはまだ見頃ではないかと見えて、施設もほとんどが開店休業状態。でも湖だけでも見ようと車を降りました。湖に出るまでの道がまだ残った雪で、何度も足を取られそうになりました (^^;)


    湖面にはまだ雪が解けず残っていて、湖面を覆っていましたが、風によるいたずらで面白い風紋といったものが出来ていました。

    この湖にかかる橋が”鶴の舞橋”と呼ばれる、優雅な3連の緩やかなカーブの太鼓橋。
    木製の橋としては、日本一の長さだそうです。


    その木組みは近づいてみると、実に力強さに溢れたものでした。

    なんだか天に昇ってゆくような錯覚に陥る大きなうねりを持った橋。

    小ステージ。なんだか、南の楽園の島のような (^o^)

    大ステージのまどから橋とその先にある小ステージを望む。北斎の浮世絵にこんなのがありましたね。

    途中に2つのステージがあり、ここから休憩しながら湖面を眺められるようになっています。



    湖の周りには面白い木々が見られますが、残念ながら今は近づこうにも、雪にまだ阻まれています。

    大ステージと岩木山、そして湖面の風紋


    空は晴れていたものの、風が時には突風のように吹いていたため、すっかり体が冷えてしまいました。
    何か温かいものを求めて、湖を後にしました。

    | 弘前りんご | 紀行 | 07:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
    噂に違わず、弘前市は除雪下手! いやこれは怠慢でしょう。
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      わが町弘前、長く住んでいると、いいところ以外にも目が行くようになります。
      昨年の11月からうんざりとさせられた雪、ようやく融け始め、主要道路は通行を邪魔する雪はなくなりましたと、書きたい所なんですが...



      これは決して公園内とか、個人の敷地ではありません。
      県道127号線というれっきとした公的な道路です。その交差点内にどっかりとふんぞり返る雪(いやもう氷だ)の小山。融け始める前は、向こう側の建物が隠れて見えなくなるくらいの高さでした。我が目を疑いますよね。何かの冗談かと。

      交差点内なので、左側から来る車も、横断歩道を渡る人も死角に入り、危険きわまりないです。そのため車はのろのろと進行せざるを得ず、お陰で道は大渋滞。

      実際に除雪をしているのは専門の業者ですが、市がそれに委託し、市民の税金を払っているんです。こんないい加減な除雪をする業者も問題ですが、弘前市の担当者は、責任を果たしていると云えるんでしょうかね? 
      ことある毎に市報などに見える言葉 ”市民サービス”。そんな手抜きを赦す自治体の問題意識の低い方々に、そんな言葉を使わないでいただきたい。

      | 弘前りんご | 日常 | 08:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
      ルノアールの美女の肌の秘密 (^^;)
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        ピエール=オーギュスト・ルノアールが画家になる前、磁器の絵付け職人として修業し、働いていたことをご存知でしょうか?リモージュ焼きというフランスのものです。

        (リモージュ焼のペンダント)

        その特徴は実につややかな光沢にあります。それに絵付けすることで培った美的感覚が、そののちルノアール晩年の、あの独特のしっとりとして、なおかつ艶やかな光沢のある女性の肌の表現を生んだのでした。

        (ルノアール:浴女たち 1918-1919)

        この表現には彼が開発した技術が下地にあります。
        まずキャンバスに白い下地を塗りますが、それにはテレピン油と亜麻仁油を独自の割合で混ぜ、それに溶かしたシルバーホワイトの絵の具を使います。その上に肌色の絵の具を薄く塗るとそれを通して下塗りの白が光沢を生むわけですね。光りの効果に埋没し、形に重きを置かなくなりつつあると感じた印象派から決別し、独自の表現を求めて至った境地がここだったわけですね。

        (ピーテル・パウル・ルーベンス:パリスの審判 1639年 wikipedia)

        それにしても、実に豊満な女性の体ですが、それは若い頃通ったルーブルで魅了された、ルーベンスの表現への晩年になっての回帰でもあったようです。


        | 弘前りんご | 美術 | 06:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
        学会出張時の食事事情(^^;)_博多編
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          以前にも書きましたが、学会期間の日中は会場に縛られます。(ましてや評議員、代議員なんぞになっているもんですから、一日は夜8時頃まで会議があって大変です。)
          そして夕方に解放されると再会した友人の研究者達と夜の町に出かけるというのが通常のパターンですね。
          問題は昼食です。会場での食事に選択肢があればいいんですが、たいていは高くて余り旨くないレストランが入っているだけのことが多いです。外に行っている時間はあまりないですしね。


          福岡国際会議場

          しかし最近はランチョンセミナーなるものが一般化して、出て行かずともそれなりの内容の松花堂弁当風のものが食べられます。ただ難点は豪華に見せるため、量がおおく、結果カロリーオーバーになりかねないということです。なにせ、ほとんど座って口演を聴いているだけで、運動らしい運動もしないので。さらに会場に入れるのがたいてい講演開始10分前くらい、それで始まるまでに急いで食べる。本当、不健康極まりないです。それでいてテーマは健康に関連あり、という笑えない事おびただしい状況です。

          そうはいいつつ、今回もランチョンセミナーに参加しました。



          こちらは初日のもの。弁当の包みにこころ筑紫とあり、こころづくしにひっかけているんでしょうね、きっと。



          こちらは3日目のもの。包みは普通でしたが、中身はやはり凝ったつくり。
          ご飯ものも、最近は白米そのものというのは少ないですね。右上、中央二つ、左下のように、炊き込みご飯の俵おにぎり、ばらすし風、巻き寿司といった具合に、スタイルを変えているものが増えています。どちらもおかずの品数が実に多いので、ついつい食べてしまって、おなかがいっぱいになるパターンです。

          次は夕食です。


          タラのエスカヴェッシュ(南蛮漬け)


          野菜をあつあつのアンチョビソースにつけて食べる、バーニャカウダ


          ハートランドビール

          夜になって会場を離れると、博多ですから実に多くのお店があります。初日は先に紹介したすき焼き風もつ鍋の万作屋でしたが、2日目はバル風のお店”インビスクラ”。
          まずタラのエスカベッシュ(南蛮漬け)とバーニャカウダでビール(ハートランドの生)をいただきました。



          続いて、お店のおすすめということで、骨付き鳥の白ワイン煮。これが実にうまかった。

          3日目は鶏の手羽の料理がウリのお店 ”とめ手羽”。


          鶏団子


          塩(とめ手羽)とたれ(あま手羽)の二種類。表面はかりっとして、中はジューシー。


          鶏とチーズの揚げ春巻き

          鶏だんご、手羽先のから揚げ二種でビール。次に鶏とチーズの揚げ春巻きをいただきました。

          鶏つくね鍋。つくねは自分で適当な大きさにして入れる。


          そして最後に鶏のつみれ鍋を頂きました。塩味と味噌味があったのですが塩の方を頼みました。鶏のいいダシが出ていて満足しました。

          博多に食の名物は数々ありますが、鶏料理のおいしい店が多いように感じました。



          | 弘前りんご | グルメ | 05:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
          篤姫の舞台、隠れた名園、鹿児島の仙巌園
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            高松の栗林公園

            日本三大名園と呼ばれているところよりも、高松の栗林公園の方が庭園としては優れていると、個人的には思っています。少なくとも私には好みです。

            足立美術館庭園

            しかし、隠れた名園というのはほかにもあるでしょうね。
            たとえば、島根の足立美術館の庭園。 

            さて今回、鹿児島に市電を撮影に行き、ついでに市内観光をと思って案内所を訪ねました。City viewという観光バスだと、一日乗車券で何度乗り降りしても600円。市内の観光スポットの主要なものを訪ねることができ、入場割引などもあるとのこと。また車内では簡単な観光案内もしてくれ、それを聞いて面白いと感じたら、そこで降りてみるというのもいいかと思い、さっそくそれを購入して乗り込みました。 

            終焉の地、城山をバックに立つ西郷隆盛像

            保存工事中の鹿児島市公民館(上の西郷像の道を挟んですぐ向かいです)

            その前に立つ西郷隆盛終焉百年の碑(城山)

            その隣の文化会館前に立つ、篤姫で瑛太が演じた、小松帯刀の像。
            裏方に徹したため、最近までその真価が知られずにいた人ですね。

            維新戦士の墓地がある、薩摩義士碑への階段。結構な段数でした。

            薩摩義士の墓地では新人ガイドさんの研修中。後ろ姿が初々しいですね。

            城山公園からの桜島と市内の眺望。ちょっと霞んでいて残念です。


            城山公園内には立派なあるいは面白い木がいくつもありました。

            桜島の眺望を堪能した後、また次のCity viewに乗り込みました。
            30分に1本だとちょうどいい感じですね。

            このツアーの目玉、仙巖園(せんがんえん)の入口。
            一日乗車券を見せると100円引きとなりました。

            入り口で出迎えてくれる島津家の鎧(これはレプリカですが)
            ○に十字の家紋が威厳を感じさせます。

            城山をバックに立つ西郷像や薩摩戦士の墓地とか、城山と巡っていったのですが、あのNHKの”篤姫”の撮影にも使われた、島津家の別邸、仙巖園(せんがんえん)というガイドの声を耳にしました。庭園に目の無い(?)私は訪ねてみることにしました。 

            篤姫の撮影にも使われた重厚な正門

            広大な敷地に味のある木が多数植えられています。

            反対側は錦江湾に浮かぶ桜島が遠望出来ます。これだけは天気が良い方が...

            折悪しく、着いた頃には曇り空から雨空へと移りつつあったのですが、それまでのピーカンより、木々や建物の撮影には必ずしも悪くないと思い、入ることにしました。そしてその判断は正解でした。苔むした石は艶を持ち、葉の濡れた木々、そしてさすが南国、棕櫚の木など、鹿児島はやはり南国と思わせるものが生き生きとしたたたずまいでした。 

            なんとも形の面白い鶴灯籠

            御殿

            座敷わらしかと思ってしまった、中国からの観光客のコスプレ(?)少女。
            景色や建物を観ず、ひたすらガイドを見ながら歩き回っていました(^^;)

            棕櫚の木が、南国であることを思い出させます。

            山水の中の小さな滝と池

            今にもお侍が現れてきそうな石段

            苔むした石段

            満開を過ぎ、散り始めた桜

            濾過池

            水力発電の跡

            園内を流れる水路

            筆塚

            幕末最強といわれる鉄製150ポンド砲。園内にはこれを作るのに使われた反射炉の跡もありました。

            その後明治政府に受け継がれてゆく富国強兵策に先んじて、薩摩藩が大砲、反射炉、発電、水質改善等、将来を見据えた藩の実力向上に、いかに力を入れていたかがよくわかる展示もあり、なかなか見応えがありました。

            ムラサキイモのソフトクリーム、なかなか美味でした。

            黒豚チャーシューの載った鹿児島ラーメンをいただきました。見た目よりくどくなく、しかしコクのある味でした。御馳走さま。

            この庭園は実に見応えがありました。単に古いあるいは由緒あるものを展示するだけでなく、その歴史的意義をわかりやすく解説する何本ものビデオを見せたりしていました。
            鹿児島に行かれた際は、City view号に乗って、是非訪れてみてください。


            | 弘前りんご | 紀行 | 07:08 | comments(2) | trackbacks(0) |
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            (弘前りんご)

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            またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

            旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

            そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

            まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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