弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
文化観光都市、弘前の名が泣きますよ。空を埋め尽くすカラスの群れ。
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    もう10年近く前になるでしょうか。
    買ったばっかりの白いジャケットを着て、弘前市の土手町近くを歩いていると、頭の上を黒い影が通り過ぎました。なにやら不吉な予感、と思った瞬間、空から落下物が。どうも直前にブルーベリーの様な果実を食べていたらしく、白いジャケットは台無し。 (^^;) その時は憤りを抑えつつ、この身の不運と諦めました。

    しかし、その頃から状況は変わったでしょうか?
    いやもっとひどくなったと云わざるを得ません。町中の歩道を見れば、電線の下には白い点状の模様が無数に着いているし、夕方ともなるとヒッチコックのスリラー”鳥”かと思うほど、電線を何倍にも太く見せるほどのカラスが並んでいます。それを避けつつ歩くのが常態化しているのが現実です。それらが一斉に飛び立とうものなら、恐怖さえ感じます。


    ヒッチコック監督の映画”鳥” より。 実際の弘前でのカラスの写真は撮る気になれません。(^^;)

    他県から観光に来た人達が私と同じような想いをしたら、もう一度来ようと思うでしょうか?

    お城や洋館などの伝統的建造物、岩木山、温泉を宣伝するのはもちろん必要です。

    しかし、それを台無しにしかねないカラスの大群への対策、真剣に取り組むべきところに来ているのではないでしょうか?

    豊富な観光資源を持ちながら、今ひとつそれが生かせていないと言われます。

    その原因の一つは、ホスピタリティの欠如ではないでしょうか。

    こういった最低限の要件(いやな想いをさせない)を満たさない限り、その改善は望めないでしょう。

    弘前市役所の関係部署、市議会の議員の方々に是非対策を考えて頂きたいと思います。

    自分たちだけで考えた小手先の対策では効果が無いのは現状が示しています。
    カラスの習性などを専門に研究している方は探せば全国に必ずいるはずです。他の人の知恵を借りると言う謙虚さも必要でしょう。そういう努力を是非やって頂きたいというのが、弘前という街を愛する者としての心からのお願いです。m(_ _)m

     

     


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    #文化 #観光 #カラス #駆除 #対策 

     

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      弘前りんごの"北のまほろば掲示板

    | 弘前りんご | 紀行 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
    美術展探訪 II
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      なんという贅沢なことでしょうか。
      目と鼻の先にある上野の2つの美術館(国立西洋美術館と東京都美術館)で、2つの少女の絵が公開されています。
      そう、フェルメールの”真珠の首飾りの少女”、そして別名”青いターバンの少女”と呼ばれた”真珠の耳飾りの少女が”同時期に公開されました。その両方を一時に見ることができる幸せ。



      まずベルリン国立美術館展です。
      目玉は何と言っても日本初来日のフェルメール”真珠の首飾りの少女”


      フェルメール”真珠の首飾りの少女”の部分 (美術館展パンフレットより)

      フェルメールらしい静謐な画面構成ですが、ここに描かれた少女からは、これから起こるであろうことに対する密かな期待からか、ときめきに似た心の内が伝わってくる感じがします。

      それ以外にも数々の所蔵品、ルターの肖像画、クラーナハルターの肖像画などが魅力的でした。



      続いて、マウリッツハイス美術館展。
      もう一人の少女は、同じくフェルメールの”真珠の耳飾りの少女”。
      あまりにも有名な作品ですが、暗い背景の中にラピスラズリの青いターバンを巻いた少女がこちらを見つめ、何か言いたげな雰囲気に我々は魅了されるんでしょうね。その前に立ち、なんと20分ほど眺めていました。
      ちなみに、よく見えると言う仕切られた最前列に行くために並ぶと、強制的に流されて、ものの1分も見られないという皮肉(^^)。並ばないで1列後ろから見たのが正解でした。

      そのほかの見所としては、ルーベンスの聖母被昇天、フェルメールの初期の作品で宗教画である、ディアナとニンフ、ハルスの笑う少年などが印象に残りました。



      マウリッツハイス美術館展(東京都美術館)は、入館制限をしていて、入り口前には長蛇の列。到着した時は20分待ちでしたが、見終わって出たころには30分に伸びていました。



      今度は海外の学会で、それぞれの美術館を訪ねてみたいものです。

      | 弘前りんご | 美術 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
      Flying information bureau? _ 有川浩が見た航空自衛隊の真実
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        Flying information bureau. 別にさまよっているわけではありません。(分かるヒトには分かるギャグ)
        またもや男前の有川浩(もちろん女性)が出してくれました。”空飛ぶ広報室”
        舞台は航空自衛隊に実在する広報室。もちろん、エンターテイメント小説として十分に楽しめる内容ですし、後半はいつものラブコメ風(図書館戦争に同じ)にもなってきます(^^;)。
        しかし、今回はこれまでとは違った読み方も出来る、いや、させる内容になっています。


        有川浩 著 ”空飛ぶ広報室”

        ブルーインパルスの隊員になるべくして生まれ、育ってきたような青年、空井。しかし、彼には不可抗力の不慮の事故でその道を絶たれ、配置転換でここ航空自衛隊の広報室にやって来ました。
        一方、ヒロインはテレビ局の報道部門で突っ走ってきた女性、稲葉。10年経って大きな壁にぶち当たり、別部門のディレクターとして配置転換(本人にとっては左遷と感じている)。共に挫折した二人が出会って、当然の如く最初は激しくぶつかり合います。
        空井にとって生き甲斐だったブルーインパルスを、一般人の感覚と情報に基づいて殺人兵器と切って捨てた稲葉に、空井は強いショックを受けます。しかしその葛藤の中でごまかしではない本当の生き甲斐をそれぞれ見つけ、そして互いに敬意を抱く間柄になって行きます。

        しかし、そのストーリーのおもしろさ以上に(何せ、テンポがいい、登場人物のキャラが立っている、等々 )この作品のおもしろさ、いや読む価値が別の所にあります。それは自衛隊という、知っているようで、恐らく殆ど知らない組織の現実を知ることが出来る点にあります。

        半年に及ぶ現地での取材で得た情報が、ストーリーの中のあちらこちらにちりばめられていて、何度も、えっと思うことがありました。
        たとえばトリビア的な内容なら、空自、海自は基地だけれど、陸自は駐屯地と呼ぶとか。
        また、法律の矛盾を感じさせるものとしては、災害救助時であっても、現行の自衛隊法に従えば、がれきの処理をしようと思っても、個人の住宅の敷地内には入れないとか。ブロック塀が敷地の外側に倒れれば、撤去出来るけれど、敷地内側に倒れていれば、自衛隊には手を付けられないそうです。

        また広報室ならではの悲哀と言った物もあります。何か自衛隊がらみで事件、事故があった場合、マスコミはまず自衛隊側にミスがあったと言う前提で、記者会見でも徹底的にたたいてくると言うようなこともあります。


        東日本大震災の被災者のご遺体を運ぶ自衛隊員 共同ニュースより

        さらに今回の東日本大震災で、例えば松島の航空自衛隊(フル−インパルスの本拠地)の基地も被災しましたが、隊員達は自分たちの家族の安否も確認出来ないような状況で、寝食を忘れて救助に従事していました。その中で被災者に少しでも満足な食事をと気を配る一方、自分たちは冷え切ったおにぎりをほおばって頑張っていたにもかかわらず、それを見たマスコミには、被災者にもそんな物食べさせているのか、という心ない発言をする者がいたそうです。いつから日本人はそんな忘恩の徒に成り下がったのでしょうか。

        初めから無条件に自分の立場を正義と位置づける者は、オームしかり、テロリストしかり、社会を構築して行くのではなく、破壊しているという自覚が無い者ばかりですが、マスコミもその病態に陥っているのではないでしょうか?

        また、マスコミだけではありません。一般の市民にも同じことが言えそうです。平和を唱えているだけで平和が維持できると考えている日本人のナイーブさは、鎖国時代ならまだしも、今の世界情勢では通用しないことは、今回の中韓との竹島、尖閣諸島問題を見れば明らかでしょう。いたずらにことを荒立てることは賢明ではありませんが、国際法に則って国際司法裁判所に提訴すると言う毅然とした態度が求められることは云うまでもありません。いずれにしても事なかれ主義で済ませ、自分の国を自分たちの手で守ると言う気概のない無いところに、尊敬される自立した国作りは出来ないでしょう。

        自衛隊をこれまでずっと継子扱いにしてきた日本人は、変えるべき所は変えた上で、自衛隊を本来のあるべき位置に置く努力をしなくては始まらないと思います。

        | 弘前りんご | 文学 | 00:01 | comments(2) | trackbacks(0) |
        サンダーバーズ アー ゴー (Thumderbirds are go!)
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          リアルタイムで見たくちです。
          ”スリー、ツー、ワン、ゼロ、サンダーバーズ アー ゴー!”のナレーションに胸を高鳴らせたことを思い出します。


          (サンダーバードオフィシャルサイトより)

          ジェフ・トレイシーとその5人の息子を中心に活躍する国際救助隊サンダーバード。糸で操る人形劇でありながら、そんなの見ているうちに忘れて、リアルな表現に夢中になっていましたね。制作が米国でなくイギリスというのも、妙に気に入っていました。なので、今使っているメーラーはサンダーバード (^^;)


          サンダーバード2号(サンダーバードオフィシャルサイトより)

          中でもサンダーバード2号が結構贔屓でした。何であんなでかい機体が空を飛ぶんだろうと思ったんですが、そのうちギャラクシーC-5なんてのが現実に登場してびっくり。


          ギャラクシーC-5

          それはともかく、サンダーバードが最近、日本の製薬企業のコマーシャルに使われることになったようです。今度は製薬企業(サンダーバードコーポレーション)として再登場し、医薬品で世界を救うのだとか。http://www.kktblab.jp/

          うーん。是非頑張って、みんなの夢を壊すことだけはないようにしてもらいたいものです。


           
          | 弘前りんご | - | 00:01 | comments(2) | trackbacks(0) |
          手短に済ませる?_青龍寺の霊場巡り
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            青森の真言宗のお寺、青龍寺の話題をもう一つ。

            真言宗といえば四国の霊場めぐり、お遍路さんを思い浮かべます。
            でも誰でも四国に行けたわけではなかったでしょう。そのために各地にそれに似せた霊場巡りを作ることが行われました。いわゆるミニ遍路というものでしょうか。

            しかし、さらにそれを簡便化したのが、こちら。




            池の周りを巡る小道に霊場名を記した足型が順に並んでいます。
            これを一つ一つ踏んでいけば、池を一周しただけで霊場をすべて廻ったことになるというわけです。便利でしょ(^^;) 信じる者は救われるです。別に揶揄して言っているわけではなく、それはおそらく真実だろうと思います、ハイ。

            そして最後はやはり高野山でした。



            その近くにあった一願観音像。周りに溶け込んで野仏の雰囲気が出ています。
            結構境内は広く、一通り見て回るだけでも時間が掛かりました。


            年間フリーパス(1000円)の立て看板が。
            密教の神秘性とはほど遠い感じがしないわけでもないですが、これも時代でしょうか。

            | 弘前りんご | 紀行 | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
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            (弘前りんご)

            自身もバロック音楽の研究者であり、演奏家であるサルデッリが書いた、”失われた手稿譜 ー ヴィヴァルディをめぐる物語 ー” では、ヴィヴァルディが亡くなった直後から漂流し始める、ヴィヴァルディが残した膨大な手稿譜が本当の主人公であり、小説の形をとっているものの、そこに書かれたことはほとんどが事実です。

            しかし、その手稿譜がたどったその後の運命は、数奇としか言いようのないものでした。

            手稿譜を借金の方に取ろうとする債権者、取られるのを防ごうとしたヴィヴァルディの弟。

            修道士会に寄付されたものの、その価値がわからない修道士たちは、それをごみのように扱い、教会の倉庫の奥に放り込でしまい、長い年月の眠りにつきます。

            その後その存在を知った貴族が個人のコレクションとして入手。

            研究し、その散逸を防ごうとした研究者と、骨董的価値にのみ注目するファシスト政府との攻防。

            いずれも手に汗握る展開で飽きさせません。

            最大の貢献者の一人、ジェンティーリが追われて大学を去るときの言葉

            ”正しきものは、とこしえに記憶される” が、心に染み入ります。
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            ”旅屋おかえり”は、旅そのものが目的であり、生きがいの、そしてそれを仕事にしてしまった一人の女性の夢、挫折そして再生の物語です。

            旅屋とは、故あって自分は旅に出ることが叶わない依頼人に代わって旅をして、本人の代わりに希望の体験や目的を果たして、その旅の記録を依頼者に成果として届けるというもの。それを思い立ったのは偶然の出会いから。

            またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

            旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

            そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

            まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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