2012.03.31 Saturday
”おとこまえ”な女性
草食系男子などという言葉が市民権を得ている昨今、雄々しくあれ、
といっても時代錯誤と云われかねません。
しかし、そんな優しさは傷つかないための予防線なんじゃないのと、
内心ツッコミを入れてしまいます。古い人間なんでしょうね、たぶん。
その一方で、肉食系女子と言う言葉も交わされるようになってきています。
不甲斐ない男子に代わって、社会の機会均等の政策も多少は浸透した
せいか、女子が力を発揮するようになったと言うことなんでしょうか。
これは喜ばしいことではありますが、日本語としては、いかんせん汚い!?
こんな手垢のついた流行語ではなく、”おとこまえ”という言葉には、ほれぼれとする
と言う気持ちが伴います。
タイトルにある”おとこまえ”な女性というのは、作家の有川浩のことを思い描いて
云っているんですが。
県庁おもてなし課、阪急電車、三匹のおっさんなどに出てくる主役の
登場人物はだれも見事なまでにおとこまえ。男女を問わずです。
そんな人物造形をする有川浩は、それにもましておとこまえな女性なんでしょう。
(シアター!: 有川浩 著 メディアワークス文庫)
この小説 ”シアター!”は、弟が主宰する小劇団が300万円の借金の
返済に窮し、解散を余儀なくされそうなときに、その兄がある交換条件で
300万円を貸すところから話は始まります。その交換条件とは?
ネタバレになるので、具体的な内容には触れませんが、そこに見られる潔さ、
決してよく見られようという計算ではなく、本当の援助とはなにかと言うことを
見据えた上での交換条件です。
その前に、兄がつぶやいた言葉が印象的です。
”人間が何かを諦めるのに必要な条件は、全力でやって折れることだ”。
そして、おまけですが、
文庫本の解説で、Theatre 劇団子の主宰者、石山英憲が紹介したエピソード
にある有川浩の言葉が正に彼女のおとこまえぶりを雄弁に語っています。
石山に芝居の感想を求められて、有川浩が
”おもしろかったというより、悔しかったです。”と言ったというのです。
こんなことおとこまえでなきゃ言えんでしょう。
ただ、”おとこまえ”という言葉にかわるジェンダーフリーないい言葉を、誰か
発明してくれないかなあ。意味合いを解釈せず、ただ”おとこ”と入っているだけで
拒否反応する方々もいるようですから。
といっても時代錯誤と云われかねません。
しかし、そんな優しさは傷つかないための予防線なんじゃないのと、
内心ツッコミを入れてしまいます。古い人間なんでしょうね、たぶん。
その一方で、肉食系女子と言う言葉も交わされるようになってきています。
不甲斐ない男子に代わって、社会の機会均等の政策も多少は浸透した
せいか、女子が力を発揮するようになったと言うことなんでしょうか。
これは喜ばしいことではありますが、日本語としては、いかんせん汚い!?
こんな手垢のついた流行語ではなく、”おとこまえ”という言葉には、ほれぼれとする
と言う気持ちが伴います。
タイトルにある”おとこまえ”な女性というのは、作家の有川浩のことを思い描いて
云っているんですが。
県庁おもてなし課、阪急電車、三匹のおっさんなどに出てくる主役の
登場人物はだれも見事なまでにおとこまえ。男女を問わずです。
そんな人物造形をする有川浩は、それにもましておとこまえな女性なんでしょう。
(シアター!: 有川浩 著 メディアワークス文庫)
この小説 ”シアター!”は、弟が主宰する小劇団が300万円の借金の
返済に窮し、解散を余儀なくされそうなときに、その兄がある交換条件で
300万円を貸すところから話は始まります。その交換条件とは?
ネタバレになるので、具体的な内容には触れませんが、そこに見られる潔さ、
決してよく見られようという計算ではなく、本当の援助とはなにかと言うことを
見据えた上での交換条件です。
その前に、兄がつぶやいた言葉が印象的です。
”人間が何かを諦めるのに必要な条件は、全力でやって折れることだ”。
そして、おまけですが、
文庫本の解説で、Theatre 劇団子の主宰者、石山英憲が紹介したエピソード
にある有川浩の言葉が正に彼女のおとこまえぶりを雄弁に語っています。
石山に芝居の感想を求められて、有川浩が
”おもしろかったというより、悔しかったです。”と言ったというのです。
こんなことおとこまえでなきゃ言えんでしょう。
ただ、”おとこまえ”という言葉にかわるジェンダーフリーないい言葉を、誰か
発明してくれないかなあ。意味合いを解釈せず、ただ”おとこ”と入っているだけで
拒否反応する方々もいるようですから。