(忘れてはいけない人)
何かを探して夢中で歩いていて、ふと立ち止まって足元をみると可憐に咲く清楚な花。しかし、しっかりと大地に根ざしている。眺めていると、探しているもののことを忘れて、ひと時心が休まる思いがする。
私にとって、F.J. ハイドンの作品はそんな存在です。
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn, 1732年3月31日 ニーダーエスターライヒ州ローラウ(英語版) - 1809年5月31日 ウィーン, wikipedia)
注意深く聞くと、匠の技が隠されていることに気づくけれど、決してそれを見せびらかすことがありません。しかし、聴く人を楽しませようという意図は確実に伝わってきます。
(立志伝中の人)
車大工の息子から、晩年はヨーロッパ中から尊敬をうける人気作曲家になった彼は、恐らく味わったであろう多くの苦労が昇華されていて、作品の中に毒として残っていません。音楽としての純粋な結晶として生み出された稀有な存在といえます。
例えば交響曲や弦楽四重奏の分野では、同時代のモーツァルトやベートヴェンがはるか遠くまで行ってしまい、音楽史上でそれらの形式を確立した、いわば父としてのみ触れられる存在というのが、私が受けた学校教育での彼の位置づけでした。
しかし、今はそんな紋切り型の解説をした人がいったい何を見、何を聴いていたのかと思ってしまいます。
アルゲリッチが弾く、ピアノ協奏曲ニ長調、グールドが弾くピアノソナタ集、アダム・フィッシャーあるいはミンコフスキーの指揮するハイドン交響曲集、あるものは愉悦に溢れ、あるものは深い哀歓に満ち、いずれも聴く者の心をつかんで離さない作品群です。
モーツァルト、ベートーヴェンのいないクラシックは考えられないでしょう。しかし、ハイドンがいないクラシックも、何か大事なものが欠けた気がするのですが。
ハイドン ピアノ協奏曲 11番 ニ長調 アルゲリッチ(P)
https://www.youtube.com/watch?v=nqnJFUUakAM
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