弘前りんご_新参者の宝塚日記

転勤で21年も青森県の弘前で暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
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これで本当に最後なんですか? 塩野七生 ギリシャ人の物語 III _ アレクサンダー大王とその父フィリップス
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    塩野七生さんの著作との出会いは、海の都の物語(ヴェネツィア共和国の1000年、1980年刊行)でした。まだ大学院生だった頃です。

    膨大な資料の渉猟に基づき、歴史的観点のみならず、建築や庶民の生活などから、多角的にヴェネツィアを捉えているのがとても強烈な印象でした。学術書なのか、小説なのか、いやエッセイなのか、いずれにしろ、それまでに出会ったことのないスタイルの作品で、魅了されたのを覚えています。

    ヴェネツィア共和国は、異民族に追われて、葦の茂る潟に逃げた人々が西暦500年頃に立てた国です。資源を持たない、大国に囲まれた小さな国が、海洋国家として、いかにしてヨーロッパで、政治経済、そして文化の覇権を築くことができたのか、検討、実証してゆく手法に惹きつけられてゆきました。そしてもちろん、その勢いを何故失うに至ったのかまで描いています。

    多分に日本の過去、現状、未来に重ね合わせて読んでいたように思います。

     

    さて、そんな塩野さんが、1992年から刊行を始めたローマ人の物語。ヴェネツィア共和国誕生の頃から遡ること1000年ほど前に誕生した古代ローマのやはり1000年に及ぶ歴史を描いた、15巻に及ぶ大作です。

     

     

    毎年一作づつ刊行されるのを、待ち切れない思いでいたのを思い出します。

     

    その作品は、海の都の物語と同様、いやそれ以上に、膨大な資料に基づき、古代国家ローマの生い立ちから終焉までを描いています。歴史の学術書と違うのは、その中に登場する、例えばハンニバル、スキピオ、カエサル、アウグストゥスといったプレイヤー達に、肉声で語らせていること。その一語一句の魅力は、資料に基づいて居るにしても、塩野さんの筆力に負うところでしょう。

     

    その刊行が2006年に終わって、ある意味落ち穂拾い的な、短い作品が単発的にでて、もうこういった大作は出ないのかと思っていましたが、2015年から、ギリシア人の物語が刊行され始めました。やはり年1巻のペースで、2017年に最後の第3巻(新しき力、アレキサンダー大王)が出ました。

     

     

    民主政治のパイオニアだと捉えられている古代ギリシアの内実を克明に描き、なぜそんなギリシアが内部分裂によって、衰退していったかを解き明かします。ペリクレスの手腕によって、かろうじて保たれたギリシアの民主主義。彼の死によってアテネの凋落が始まります。

    そして、最後の第三巻は、ギリシアの古代民主政に引導をわたし、ヘレニズム文化という偉大な文化をもたらした、大王アレキサンダーと、その父フィリップの物語です。

     

    塩野さん自身の言葉で、大作はこれを持って最後にすると語られました。

    本当にこれで最後なんだと、喪失感のようなものを感じました。

     

     

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    #塩野七生 #海の都の物語 #ローマ人の物語 #ギリシア人の物語 #アレキサンダー大王 #マケドニア王フィリップス  

     

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