弘前りんごの北のまほろば

司馬遼太郎の”街道をゆく”のタイトル”北のまほろば”に魅せられて、本州最北端の県にやってきました。日々見聞きしたこと、感じたこと、考えたことなどをつれづれなるままに綴ります。
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ルネサンスここに始まる。ドレの神曲を読んで。
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    ギュスターブ・ドレの版画のおかげで読破できたダンテの神曲、これがなぜ
    ルネサンスの開始宣言とも云うべき記念碑的な作品なのかが、ようやく合点が
    行きました。


    (ドレの神曲の中の版画 平凡社)

    煉獄編の中において、ダンテが 
    ”人間が神によって作られたならば、どうして世は乱れ、
    道徳や徳が消えうせ、逆に悪は栄えるのか?”
    と問うたのに対して、マルコ答えた言葉が、
    ”万事が神によって定められているのならば、生まれる意味がどこにある?
    天が人間の動きを呼び起こすが、それを人が知り、光として、そしてそれを自らの
    力としてゆくならば、天の動きにすら打ち勝てるはずだ。それが自由というものだ。
    乱れは君たちの中にある。”

    ルネサンスというと、多くは芸術作品において語られることが多いですが、本質は
    その精神の中にあります。それが作品として結実したのが、ダ・ビンチの絵で有り、
    ミケランジェロの彫刻だと云うことです。そしてその時代精神、キリスト教のくびき
    によって閉塞していた人間の精神を解き放とうする意識、全ての価値観がキリスト教
    の教義に基づくところから、人間の自由な精神活動こそがその基盤であるべきだと
    いう考えに移るということが、正にこのマルコの言葉によって語られています。

    そう、まさにここがルネサンスの出発点であったといえます。


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