弘前りんごの北のまほろば

司馬遼太郎の”街道をゆく”のタイトル”北のまほろば”に魅せられて、本州最北端の県にやってきました。日々見聞きしたこと、感じたこと、考えたことなどをつれづれなるままに綴ります。
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合い通じるものがあるんでしょうね、きっと。フィリップス・コレクション展(東京三菱一号館美術館にて)
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    名建築家ジョサイア・コンドルが設計した三菱一号館を復元した赤レンガの瀟洒な建物に美術館、三菱一号館美術館

    今は改修中で閉館中のブリジストン美術館と並んで、東京での私のお気に入りの美術館の一つです。

    どちらも、私立でしっかりと所蔵品を持つ美術館です。

     

    三菱一号館美術館

     

    貸家型の美術館ではなく、所蔵美術品をしっかりとコレクションし、それをベースに様々な切り口で展示をするという、高橋明也館長の理念の下、これまでの10年に実にユニークな美術展を展開してきたこの美術館。ヴァロットンという不思議な味わいのある画家を知ったのもここです。

     

    今回は、ワシントンDCにある、私立の個人の美術館として、あのMOMA(ニューヨーク近代美術館)よりもはやく、収集した近現代の美術品の展示を始めた、フィリップス・コレクションの所蔵作品を紹介する、フィリップス・コレクション展

     

    フィリップス・コレクション(wikipedia、By 英語版ウィキペディアのAgnosticPreachersKidさん, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15736057

     

    今回の展覧会の展示の仕方もユニークで、通常の作者別とか、年代別ではなく、創設者ダンカン・フィリップスが入手した年で、時系列的に並べられています。そうすることに依って、この類まれなる審美眼を持つフィリップスの、作品に対する強い思いが見えてくるということなのでしょう。そしてその作者、作品に対するフィリップスの言葉が、いたるところに掲示されていました。高橋館長のダンカンフィリップスへの強いシンパシーを感じます。

     

    コレクションは、モネヴェトゥイユへの道から始まりました。

     

     

    ただ買い集めるだけではなく、研究し、論文を発表し、また作者と交流し、支援するという、あらゆる形で芸術にコミットしていったようです。

     

     

    中でもナビ派のピエール・ボナールを高く評価し、彼とは個人的にも親しい交流があり、それによってボナールは次々と作品を発表したとのことです。

     

    今回も、とてもユニークで興味深い展覧会でした。

     

     

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    #三菱一号館美術館 #ジョサイアコンドル #フィリップスコレクション #ワシントンDC #モネ #ボナール

     

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    | 弘前りんご | 美術 | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) |









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    (弘前りんご)
    原田マハの短編小説集”モダン”は、MOMA(ニューヨーク近代美術館)を舞台にした作品集です。
    私にとって、おそらく日本人にとっても、印象深いのは、第一章”クリスティーナの世界”ではないでしょうか。
    タイトルは、同名のあのアンドリュー・ワイエスの名作から取ったもの。
    下半身麻痺の女性が、草原を這って、我が家に向かって進もうとしている光景を描いたもの。
    小説では、2011年3月11日の東日本大震災のときに、福島県立美術館にこの作品が、アンドリュー・ワイエス展のために貸し出されていて、MOMAの委員会が、作品を守るために即回収を決め、MOMAのコーディネーターの職にあった日系女性職員杏子を派遣するというストーリー。
    この作品を日本に誘致するために多大な努力を払った現地学芸員伸子と、本意は回収するには及ばないと思っても、上からの命によって福島に向かわざるを得ない杏子の心の交流を描いています。
    救いは、杏子が福島のためにワイエスの作品を近い将来、再び貸し出せるようにすると決意するところです。
    そしてそれはこの絵の、絶望的な状況にあっても、希望を捨てず前に進もうとする女性の強い意志の力に合い通じるものがあるのではないでしょうか。
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    旅屋おかえり [ 原田マハ ]
    旅屋おかえり [ 原田マハ ] (JUGEMレビュー »)
    ”旅屋おかえり”は、旅そのものが目的であり、生きがいの、そしてそれを仕事にしてしまった一人の女性の夢、挫折そして再生の物語です。

    旅屋とは、故あって自分は旅に出ることが叶わない依頼人に代わって旅をして、本人の代わりに希望の体験や目的を果たして、その旅の記録を依頼者に成果として届けるというもの。それを思い立ったのは偶然の出会いから。

    またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

    旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

    そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

    まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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