弘前りんごの北のまほろば

司馬遼太郎の”街道をゆく”のタイトル”北のまほろば”に魅せられて、本州最北端の県にやってきました。日々見聞きしたこと、感じたこと、考えたことなどをつれづれなるままに綴ります。
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ヨーロッパと日本の相互作用の成果_ひろしま美術館コレクション”日本と欧州の絆”展
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    明治以降、日本の美術は、長らく西洋の影響をいかに受容し、消化し、独自のものとしていったかといった視点で語られてきました。

     

    しかし近年、たとえば江戸の浮世絵が、印象派の画家たちに与えた影響の大きさが知られるところとなり(ジャポニズム)、今では日欧の相互作用、絆といった視点でも捉え直す様になってきました。

     

    モネ『ラ・ジャポネーズ』

     

    さて、広島が原爆の惨事から立ち直るのに、芸術の力が大切であるということから作られたのがひろしま美術館。

    広島銀行創業100周年を記念して設立された公益財団法人による運営です。
     

    ひろしま美術館(By At by At - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=27759351

     

    ルノアール『パリスの審判』(wikipedia)

     

    ゴーギャン『ブルターニュの少年の水浴』(wikipedia)

     

    その開館までの10年を掛けて収集した、特に印象派を中心としたコレクションの質の高さは知る人ぞ知るところです。

     

     

    今回その中の名品と、影響を与えあった日本の作品とをそのコンテキストに沿って紹介する美術展が、青森県立美術館で開かれていました。

     

     

    チケットは入手していたものの、なかなか見に行くチャンスが無く、なんと会期最終日のこの日曜日に午後から行ってきました。

     

     

    流石に最終日でしかも日曜日。更に良いお天気にも恵まれたということもあって、館内はもちろん、館外にも人が一杯いました。混むことのない青森の美術館としては珍しい (^_^;)

     

    それはさておき、中身はなかなかの名品揃い。しかも影響を及ぼしあった日本の美術も有機的に展示され、見ごたえがありました。

     

    個人的には、ポール・シニャックの点描画と、それとは対象的な上村松園の絵が印象深かったですね。もっと早くにゆけばよかったと思いました。そうすれば、もう一度訪れるチャンスもあっただろうに。

     

    最初、見終わった後はそのまま帰るつもりだったのですが、ここで思わぬ展開が。それはまた明日 (^_^;)

     

     

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    #青森県立美術館 #展覧会 #絆 #最終日 #すごい人出 #ひろしま美術館

     

    | 弘前りんご | 美術 | 06:13 | comments(0) | trackbacks(0) |









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    (弘前りんご)
    原田マハの短編小説集”モダン”は、MOMA(ニューヨーク近代美術館)を舞台にした作品集です。
    私にとって、おそらく日本人にとっても、印象深いのは、第一章”クリスティーナの世界”ではないでしょうか。
    タイトルは、同名のあのアンドリュー・ワイエスの名作から取ったもの。
    下半身麻痺の女性が、草原を這って、我が家に向かって進もうとしている光景を描いたもの。
    小説では、2011年3月11日の東日本大震災のときに、福島県立美術館にこの作品が、アンドリュー・ワイエス展のために貸し出されていて、MOMAの委員会が、作品を守るために即回収を決め、MOMAのコーディネーターの職にあった日系女性職員杏子を派遣するというストーリー。
    この作品を日本に誘致するために多大な努力を払った現地学芸員伸子と、本意は回収するには及ばないと思っても、上からの命によって福島に向かわざるを得ない杏子の心の交流を描いています。
    救いは、杏子が福島のためにワイエスの作品を近い将来、再び貸し出せるようにすると決意するところです。
    そしてそれはこの絵の、絶望的な状況にあっても、希望を捨てず前に進もうとする女性の強い意志の力に合い通じるものがあるのではないでしょうか。
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    旅屋おかえり [ 原田マハ ]
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    ”旅屋おかえり”は、旅そのものが目的であり、生きがいの、そしてそれを仕事にしてしまった一人の女性の夢、挫折そして再生の物語です。

    旅屋とは、故あって自分は旅に出ることが叶わない依頼人に代わって旅をして、本人の代わりに希望の体験や目的を果たして、その旅の記録を依頼者に成果として届けるというもの。それを思い立ったのは偶然の出会いから。

    またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

    旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

    そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

    まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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