弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
作曲家になることを断念した男が真価をバレエ興行で発揮。セルゲイ・ディアギレフ
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    セルゲイ・ディアギレフ(1872年3月31日 - 1929年8月19日、ヴァレンティン・セローフ画、wikipedia)

     

    セルゲイ・ディアギレフ、名前から想像される通り、ロシアの人。

    バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)の創設者であり、数々の優れたバレエ作品を世に問うた人として知られます。

     

    若い頃は作曲家をめざしていました。

    しかし、作曲の師であったリムスキー・コルサコフから、作曲家としての才能の欠如を指摘され、断念します。

    しかし、芸術及びそれに関連することへの情熱は抑え難く、芸術に関わるさまざまな仕事(興行主や芸術評論家)を経て、二度のバレエ興行を成功させた彼は、ついに1911年に自前のバレエ団、バレエ・リュスを設立するに至ります。

     

    ただ既存のバレエ作品の再演するだけに飽き足らず、新進気鋭の作曲家にバレエ音楽を次々と委嘱しました。

    ・ストラヴィンスキー(火の鳥、ペトリューシカ、春の祭典、プルチネルラ、結婚)

    ・ラヴェル(ダフニスとクロエ)

    ・ドビュッシー(遊戯)

    ・プロコフィエフ(道化師)

    ・サティー(パラード)

    ・レスピーギ(風変わりな店)

    ・プーランク(牝鹿)etc.

     

    これだけで、近代のバレエの歴史を語れるほどです。

     

    世に送り出したのは作品だけではなく、優れたバレエダンサーを発掘する才能は素晴らしく、

    ミハイル・フォーキン、ヴァーツラフ・ニジンスキー、レオニード・マシーン、ブロニスラヴァ・ニジンスカ、ジョージ・バランシンなど、錚々たるバレエ・ダンサーは、彼が見出した者たちです。

     

    さらに、バレエがオペラに対抗できる総合芸術とするべく、舞台装置、背景画を20世紀を代表する画家達(ピカソ、マティス、ローランサン、ミロなど)に依頼しました。

     

    まさに、ディアギレフのおかげで、大衆エンターテインメントに過ぎなかったバレエを優れた芸術へと昇華させたと言っても過言ではないと思います。

     

    今日8月19日は、そんなディアギレフの命日です。

     

     


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    #ディアギレフ #バレエリュス #プロデューサー #命日 

     

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    | 弘前りんご | 音楽 | 13:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
    津軽渉猟(7)_ 平地よりは10℃も涼しい八甲田へ。雪中行軍遭難記念像、そして八甲田ロープウェイ
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      そういえば、八甲田は山麓から紅葉を見たことはあったものの、山頂には登ったことなかったなと思い至り、行くことにしました。

       

      青森市内で昼食を済ませたあと、雲谷から八甲田へ向かいました。

      http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=3065

       

      まず、雲谷から国道103号線で萱野高原に向かいました。

      途中県道40号線(青森田代十和田線)に入って、田代平にある八甲田山死の彷徨などで知られる、雪中行軍遭難記念像を見に行きました。

       

       

      入り口の説明板。

       

       

      ここから250mほどの距離にある小高い丘の上に像は立っています。

       

       

      等身大以上の大きな像が、遭難した兵士たちの名が刻まれた台座の上に立っていました。

      像の作者は、大熊氏広。

      日本初の西洋式銅像である大村益次郎の像(靖国神社)の作者です。

       

       

       

      八甲田雪中行軍遭難事件は、近代の登山史における世界最大級の山岳遭難事故であると言われています。
      日本陸軍第8師団歩兵第5連隊が、雪中行軍の訓練中、八甲田山の田代新湯に向かう途中で遭難した事件です。

      参加者210名中199名が死亡しました。

       

      映画「八甲田山」や、新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」などでご存じの方もいることでしょう。

      ただ、遭難の原因については諸説あり、確定はしていません。

       

      この像の後藤房之助伍長は遭難し、発見されたときは、直立したままで仮死状態だったそうです。

       

       

       

      訪れる人はそれなりに居て、像に手を合わせる人も。

       

       

      ただ、この公園の前にある銅像茶屋は、残念ながら営業はしていないようです。

       

      次に八甲田ロープウェイに向かいました。

       

       

      お盆休み、あるいは夏休みということもあって、紅葉の季節ほどではないものの、結構な数の客が来ていました。

       

       

      実に雄大な眺めが楽しめます。

      三角の山は、今回の旅の出発点の雲谷です。その向こうに青森市街、そしてさらにその先に陸奥湾が望めます。

       

      ロープウェイのガイドさんの説明によれば、雲谷は蕎麦の産地でもあるとか。そういえば、来る途中に雲谷そばという看板があったような。

       

      高低差は200mということですが、山頂は山麓より10度ほど低く、涼しいですね。

       

      山頂駅に降りると、出口近くにボランティアガイドのコーナーがありました。

      一人でもOKということだったので、約一時間(30分のコースもあり、また希望に沿った内容にしてくれるようです)のコースをお願いしました。

       

       

       

      途中に見られる木々、花々などにまつわる興味深い説明を聴きながら回りました。

      ただ、何故か今年は華が咲かない(少ない)、松に実がならない珍しい年だとか。

       

       

      もうトンボがたくさん飛んでいました。

      またこの時期でも(というか冬を除く一年中)、春の鳥のイメージがある、うぐいすの鳴き声が聞こえるということでした。

       

      青森市民と弘前市民の気質の違いなど、本来のガイドから脱線した話も、とても興味深い(というより、そうそうと、納得した)ものでした ^^;)

       

      そしてあっという間に一時間は過ぎ、今度は紅葉のときに是非お出でなさいという言葉を聴きながらお別れしました。

       


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      #八甲田 #雪中行軍遭難事件 #田代平 #銅像 #八甲田ロープウェイ #ボランティアガイド #山野草 

       

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      | 弘前りんご | 紀行 | 07:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
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      まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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