弘前りんご_新参者の宝塚日記

大阪から転勤で仙台8年、青森県弘前で21年暮らした関西人が、関西圏とはいえ、大阪とは違った土地の宝塚に住み、いわば新参者として暮らす中で、見聞きしたこと、思ったことをつれづれに書き綴って行きます。
フランスとイギリス、どちらが芸術的に保守的? 先進的?
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    テムズ河畔、アターベリーストリートに面した、古代ローマ風の建物。
    テートブリテン。大英博物館と並んで、イギリスが誇る国立美術館です。

     

    By Rept0n1x - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11291827

     

    元々は、1897年にミルバンク刑務所の跡地に建てられたもの。
    最初はイギリスの絵画を専門に公開するナショナルギャラリーの分館としてスタート。

    しかし、そのうちイギリス以外の近現代の作品も多く所蔵展示するようになり、
    テートギャラリーとして1955年に独立しました。

     

    しかし、2000年に近現代美術専門館として、テートモダンができたため、
    再びイギリス美術の専門館としてテートブリテンの名で再出発しました。

    したがって、イギリス美術の全貌を見るには、ここに来ればよい、ということになります。

     

    収蔵品には、ロセッティやジョン・エバレット・ミレーなどのラファエル前派、アメリカ人ながらイギリスで活躍したホイッスラーの作品などがあります。

     

    ターナー自画像(Wikipedia)

     

    しかし、何と言っても量、質で群を抜くのがターナーの風景画。

     

    出世作の”難破船”や

     

    "解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号"

     

    "雨、蒸気、スピード−グレート・ウェスタン鉄道"

     

    しかし、例えばこの作品、あのモネの”印象・日の出”という作品の50年も前に書かれたという事実。

     

    モネ ”印象・日の出”

    By art database, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23750619

    モネの作品の方はパリで大いに物議をかもして、後に印象派と呼ばれる彼らの作品が受け入れられるのに何年もかかったのに、50年も前のイギリスでは、ターナーの作品を評価しているんですね。

     

    芸術の都パリ、と言いながら、フランスが意外に保守的であるのに対して、イギリスの画壇、市民が実に柔軟に芸術を受け入れていたという事を示す事実ではないでしょうか。

     

     

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    #テートブリテン #イギリス #ロンドン #テムズ川 #ラファエル前派 #ターナー #フランス #印象派 #保守的

     

    | 弘前りんご | 美術 | 06:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
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    そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

    まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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