(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ、Johann Wolfgang von Goethe)
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749年8月28日 - 1832年3月22日、wikipedia)
ゲーテは、ドイツを代表する文豪ですね。文豪と呼ばれるだけあって、詩人、劇作家、小説家、自然科学者(色彩論、形態学、生物学、地質学、自然哲学、汎神論)、政治家、法律家という、言葉を使う様々な分野で多彩な才能を発揮しました。
そして、小説『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』、詩劇『ファウスト』など広い分野で重要な作品を残し、その後の芸術家に多大な影響を残しました。
(魔王)
そんな彼の詩のひとつをもとにシューベルトが書いた歌曲が、あの名曲"魔王"です。
あらすじは以下の通り。
父親が高熱の息子を助けようと夜中に馬を走らせた。
しかし、息子は魔王の声を聞き、恐怖におびえ、父に訴えた。
ところが父は高熱による幻聴・幻想と受取り、そのまま走り続けた。
そして、最後は目的地に着くも既に息子は息絶えていた。
一人の歌い手が、父と息子、悪魔、そして語り手を歌いわけ、ピアノはその劇的な状況を弾き分けるという、どちらも何度の高い作品。
それをうまく表現できている決定版は、フィッシャーディースカウ(Bs)、ジェラルド・ムーア(Pf)ではないでしょうか。
(参考までに)
シューベルト:歌曲"魔王"(詩:ゲーテ)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Pf)、ジェラルド・ムーア(Pf)
https://www.youtube.com/watch?v=2d4SddVDBZI
モーリッツ・フォン・シュヴィント(1804-1871)による"魔王"の挿絵
(歌曲"魔王"のゲーテによる評価)
ゲーテのこの詩に作曲した作品は他にもいくつかありました。
実はゲーテはシューベルトのこのような劇的な表現を好まず、民謡調の他の作曲家の作品を良しとしました。
その後この歌曲は、長く高い評価を得られませんでした。
ところが、ゲーテは最晩年に、ソプラノ歌手ヴィルヘルミーネ・シュレーダー=デフリントがシューベルトの『魔王』を歌うのを直接聞いたところ、「私は前にも一度この作品を聴いたことがあるのだが、そのときはぜんぜん気に入らなかった。だが、あなたがいま歌ったように演奏されると、曲全体が一幅の絵となって目に見えるようにみえる」と、過去に低い評価を下したことを悔いたと伝わっています。
そして現在はドイツ歌曲の中でも最も人気のある作品の一つになっています。
なかなか芸術作品の評価というものは難しいものですね。
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