弘前りんごの北のまほろば

司馬遼太郎の”街道をゆく”のタイトル”北のまほろば”に魅せられて、本州最北端の県にやってきました。日々見聞きしたこと、感じたこと、考えたことなどをつれづれなるままに綴ります。
謎めいた女性を描いて大波乱 _ 今日1月12日は、画家ジョン・サージェントの誕生日です。
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    マダムX、タイトルからして謎めいていますね。

     

    MadameX.JPG

    ジョン・サージェント ”マダムX" (wikipedia)

     

    描いたのは、当時新進気鋭の画家だった、ジョン・サージェント。

     

    John_Singer_Sargent_-_autoportrait_1906.jpg

    ジョン・サージェント(1856年1月12日 - 1925年4月14日、wikipedia)

     

    アメリカ出身で、これからパリの社交界にデビューしようという女性(フランス人銀行家ゴートロー氏の夫人)をモデルに、

    これまたパリの絵画の世界で活躍しようと考えた、同じくアメリカ出身の画家が、意気投合し、挑戦のためにともに描いた肖像画。

     

    しかし、これがセンセーションを巻き起こし、悲劇的な結末に。

    貴婦人の肖像画としては、当時の感覚からすればかなり官能的に過ぎるということで非難の声が上がったのです。

    実は、最初は、夫人のドレスの肩紐の一方が、落ちた風に描かれていました。

     

     

    そして、タイトルも、当初”ゴートロー夫人の肖像”と実名だったことも災いとなりました。
    その後、マダムXとタイトルをぼかしたものにしましたが、非難が収まることはなかったようです。

     

    そのスキャンダルから逃れるため、サージェントはロンドンに行き、そこで肖像画家として活躍することになります。

    一方、ゴートロー夫人は、その後ひっそりと暮らしたとのことです。

    二人の思惑とは大きく違った結果の悲劇となりました。

     

    今日は、ある意味若気の至りであったサージェントの誕生日です。

     

     

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    #サージェント #誕生日 #マダムX #ゴートロー夫人 #官能的 #非難

     

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    | 弘前りんご | 美術 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
    今日12月28日は、冷たい炎の画家と呼ばれたフェリックス・ヴァロットンの153回目の誕生日 (^o^)
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      今日12月28日は、スイスの画家、版画家、グラフィックアーティストであるフェリックス・ヴァロットンの誕生日です。

      美術史的には、ポストナビ派、新即物主義に位置する人ですね。

       

      自画像(1865.12.28 - 1925.12.29、wikipedia)なかなかのイケメンです (^o^)

       

       

      彼は、最近まで、ある意味忘れ去られていた画家でしたが、2013年にパリで回顧展が開催されるや否や、俄然注目をあびるようになりました。それを日本に持ってきた形(世界巡回展)の三菱一号館美術館での回顧展で私も衝撃を受けたのを、今も鮮明に思い出します。

       

      夕食、ランプの光 (1899年)

       

      この絵は家族の団らんを描いたもの。はっきりとわかる登場人物は、妻、娘、息子。では本人はどこ?

      この手前の真っ黒な影がそう。家庭における彼の立場がいかなるものかが伺われます。

      これを見て身につまされる、きょーさい組合 (^_^;) の方々もいるのでは? (^_^;)

       

      Chaste Suzanne (貞節なスザンヌ)http://www.museumsyndicate.com/item.php?item=13276

       

      こちらは、”貞節な”と言うタイトルとは裏腹に、なんともいかがわしい雰囲気を醸し出しています。

      いわゆる世間の評価と内実の違いというものに、痛烈な皮肉を浴びせていると感じます。

       

      Interior, Bedroom with Two Figures 二人の人物のいる寝室(http://www.museumsyndicate.com/item.php?item=13287

       

      あれっ、フェルメール?と思ってしまいそうな構成の絵です。こちらもいろいろと込められたメッセージがありそうです。

       

      一見、静かな何気ない画面の奥に秘められた、狂気とも言えるものに気づいた時、この作者の魅力に囚われている事に気づきます。最近知りえた魅力的な画家の一人ですね。

       

       

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      #ヴァロットン #ナビ派 #新即物主義 #画家 #版画家 #グラフィックアーティスト #三菱一号館美術館 #日常 #秘められた狂気 

       

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      | 弘前りんご | 美術 | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
      叱られちゃった、それも天皇陛下から直々に (^_^;) _ 今日12月20日は、建築家 片山東熊の誕生日(旧暦ですが)
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        迎賓館赤坂離宮(wikipedia)

         

        日本の西洋風建築は、政府に招かれた建築家ジョサイヤ・コンドルに始まると言って良いのではないでしょうか。

        彼は鹿鳴館旧海軍省本館、そして最近再現されて美術館となった、三菱一号館などを設計しています。

        その日本での一番弟子とも言えるのが、片山東熊。なんだか、すごい名前 (^_^;)

         

        片山東熊(嘉永6年12月20日(1854年1月18日)- 1917年(大正6年)10月24日)(wikipedia)

         

        奈良、京都、そして東京の国立博物館などを設計し、その多くが重要文化財に指定されています。

        そしてなんと言っても代表作が、旧東宮御所、現在の迎賓館赤坂離宮本館でしょう。

        明治以降の建築で最初に国宝に指定されました。

         

         

        ドイツに装飾の勉強に行って、帰ってきて手がけたのがこの旧東宮御所です。

        さぞかし力が入ったことでしょう。日本で唯一のネオ・バロックの建築となっています。フランスのベルサイユ、ルーブル、イギリスのバッキンガムの宮殿のようです。

         

         いい時代ですね。行かなくても、中の詳細を説明付きで見ることが出来ます。

         迎賓館赤坂離宮本館(政府インターネット)

         https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg9742.html

         

        しかし、明治42年に東宮御所として完成したこの自信作が、なんと明治天皇から ”華美にすぎる”と直接お叱りの言葉を頂戴することに (^_^;) ショックだったでしょうね。その後病気になってしまったとか。

         

        確かに、皇太子のお住まいとは言え、普段ぐらしにはちょっとそぐわないかもしれない、華麗な宮殿のような内部ですね。実際、当時皇太子だった、当の大正天皇もほとんど使われたことがなく、その後の昭和天皇も皇太子時代使うことがなかったようです。

         

        その後、長らく使われることがなかったのですが、日本が戦後国際社会に復帰し、海外の賓客をお迎えするのにふさわしいと考えられ、7年ほどの改修工事の後、昭和49年に迎賓館赤坂離宮として生まれ変わり、各国の主要な来賓をお迎えしています。

         

        建物も素晴らしいですが、内部の装飾も素晴らしい。

         

         

        たとえば、花月の間にある、濤川惣介無線七宝の名作、『七宝花鳥図三十額』。

        それまでの有線七宝を超える技術として無線七宝を生み出した濤川の一世一代の大作です。

         

        ぜひ皆さんも一度見学に行ってみて下さい。

        外国からの賓客の接遇に支障のない範囲で一般公開されています。

        https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/visit/

         

         

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        #片山東熊 #ジョサイヤコンドル #旧東宮御所 #迎賓館赤坂離宮 #国宝 #内装 #濤川惣助 #無線七宝

         

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        | 弘前りんご | 美術 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
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        (弘前りんご)
        原田マハの短編小説集”モダン”は、MOMA(ニューヨーク近代美術館)を舞台にした作品集です。
        私にとって、おそらく日本人にとっても、印象深いのは、第一章”クリスティーナの世界”ではないでしょうか。
        タイトルは、同名のあのアンドリュー・ワイエスの名作から取ったもの。
        下半身麻痺の女性が、草原を這って、我が家に向かって進もうとしている光景を描いたもの。
        小説では、2011年3月11日の東日本大震災のときに、福島県立美術館にこの作品が、アンドリュー・ワイエス展のために貸し出されていて、MOMAの委員会が、作品を守るために即回収を決め、MOMAのコーディネーターの職にあった日系女性職員杏子を派遣するというストーリー。
        この作品を日本に誘致するために多大な努力を払った現地学芸員伸子と、本意は回収するには及ばないと思っても、上からの命によって福島に向かわざるを得ない杏子の心の交流を描いています。
        救いは、杏子が福島のためにワイエスの作品を近い将来、再び貸し出せるようにすると決意するところです。
        そしてそれはこの絵の、絶望的な状況にあっても、希望を捨てず前に進もうとする女性の強い意志の力に合い通じるものがあるのではないでしょうか。
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        まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)
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        原田 マハ
        この"まぐだら屋のマリア"は、作品のタイトルから想像されるように、新約聖書の様々なエピソードにインスパイアされて書かれた作品ではないかと思います。

        登場人物のいくつかの名前も、明らかに聖書の登場人物から取っています。

        たとえば、東京の高級料亭の調理人見習いである、主人公 紫紋(イエスの第一の弟子で、初代教皇となったシモン・ペテロから)。

        そしてヒロイン、マリア(本名:有馬りあ、彼女の食堂の客からの呼び名。聖母マリアではなく、おそらくイエスに付き従い、ゴルゴダの丘の処刑に接し、その後の復活も目にした、マグダラのマリア)。

        紫紋も、そして尽果(つきはて)と言う、かろうじて、バスだけは来る、これ以上はない辺境の地に、まぐだら屋と言う食堂を切り盛りするマリアも、共に罪深い過去を持っています。その過去から逃れるため、死に場所を求めて、紫紋はこの尽果にたどり着きます。そしてマリアもまた、自身の贖罪のためにここにやってきた過去を持ちます。

        その二人が天の配剤のごとくに出会い、一緒に食堂を営み、人々に食べる喜びを提供することで、二人もまた最後には再生してゆきます。それは罪が消えるわけではなく、忘れようとして忘れられず、もがいて来たものを、あるがままに受け入れると言う気持ちになったことによってでした。

        原田マハの作品は、美術を題材にした斬新な作品群によって、注目を浴びてきましたが、それ以外にも多彩なカテゴリーの作品を描いています。

        このまぐだら屋のマリアは、たとえば、

        ”本日はお日柄もよく”(http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=1940)や、

        ”旅屋おかえり”(http://kitamahokif.jugem.jp/?eid=2615)

        のような、美術にテーマを置いていない一連の作品群に分類されるかと思います。

        いずれにしても、原田マハの多彩な作風に魅了されますね。
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        旅屋おかえり [ 原田マハ ]
        旅屋おかえり [ 原田マハ ] (JUGEMレビュー »)
        ”旅屋おかえり”は、旅そのものが目的であり、生きがいの、そしてそれを仕事にしてしまった一人の女性の夢、挫折そして再生の物語です。

        旅屋とは、故あって自分は旅に出ることが叶わない依頼人に代わって旅をして、本人の代わりに希望の体験や目的を果たして、その旅の記録を依頼者に成果として届けるというもの。それを思い立ったのは偶然の出会いから。

        またタイトルのおかえりは、家に、故郷に戻ったときに掛けられる言葉、”おかえり” と、丘えりこの愛称、おかえりをもじったものです。そしてその言葉を聞きたくて旅に出るのです。

        旅屋の仕事としての旅によって、契約内容を遥かに超える成果(人間関係のもつれを解き、凍てつきを融かす)がもたらされるだけでなく、主人公、そしてそれを取り巻く人々の心までも癒やしてゆきます。

        そして成功するまでは故郷には帰れないと覚悟している主人公が、故郷で待つ母のおかえりという言葉を聞ける日も間もないというところで、小説は幕を閉じます。

        まさにハートウォーミングな小説。読後にじんわりと心があたたまる作品でした。
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