弘前りんごの北のまほろば

司馬遼太郎の”街道をゆく”のタイトル”北のまほろば”に魅せられて、本州最北端の県にやってきました。日々見聞きしたこと、感じたこと、考えたことなどをつれづれなるままに綴ります。写真、音楽、そして本好き(万葉集)なアラ還です。
今日、7月22日は、遺伝学の祖、メンデルの誕生日でした。
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    物事の真価は必ずしも、最初から理解されるものではありません。

    ちょっと歴史を紐解けば、そんな例はゴロゴロ出てきます。

     

    例えば、今でこそクラシック音楽で神の如き存在と見なされている J.S.バッハ。

    その彼も、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、そしてマタイ受難曲の復活公演などを行ったメンデルスゾーンなど、一流の作曲家らこそ、バッハを理解し研究していましたが、一般大衆にとっては、生前から、古い、過去の人、面白みに欠けると評され、やがて一度は忘れ去られた存在になりましたし。

     

    そのような例は、サイエンスの世界でも見ることができます。

     


    グレゴール・ヨハン・メンデル (1822年7月20日 - 1884年1月6日 wikipedia)

     

    オーストリア(現在のチェコ・ブルノ)の修道院の修道士であったメンデルは、修道院の庭に植えたエンドウを観察し、そこから生命の一大原理とも言うべき、遺伝に関する重要な発見をしたことはご存知のかたもおられるでしょう。

     

    その有名な法則(当時は法則とは名づけていなかったようですが)を発表した当時、例えば子が親に似るという現象を、科学者を含め、人々は経験的に知ってはいたものの、その奥にある法則、それを生み出す物質的基盤については、全くと言っていいほど、わかっていませんでした。

     

    メンデルは修道院に務めるかたわら、修道院の庭にて8年掛けてエンドウを育て、その形質(マメの色や形、花や株の様子などの特徴)の親から子への伝わり方を記録・解析して、それに基づき遺伝の法則を明らかにしました。

     

    その後、その形質を伝える物質的基盤としての遺伝子の存在が彼の研究成果を基に明らかにされ、現在の遺伝学・それを用いた生物工学への発展の礎となったわけです。

     

    彼のこの画期的な研究は1865年に口頭で、そして翌年の1866年に論文で発表されました。

     

    しかし、当時の生物学にはエンドウ買った、いや違った (^_^;)、縁遠かった、数学的な解析などが理解されず、反生物的とまで評されて、その真価を理解されること無く、一旦忘れ去られました。

    そして彼は失意のうちに研究から離れ、1884年に亡くなりました。


    それが日の目を見たのは、1900年のこと。

    ド・フリースら三人の研究者が遺伝には法則があることを発見し、それが実は半世紀も前にメンデルによって見出されたことを報告したことによります。


    今日はそんなメンデルの197回めの誕生日です。

     

     


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    #真価 #バッハ #メンデル #音楽 #サイエンス #誕生日 #遺伝学 #再発見 

     

    * 縁あってこちらに立ち寄ってくださった記念に掲示板に書き込みを宜しく。

      弘前りんごの"北のまほろば掲示板

    | 弘前りんご | 自然科学 | 14:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
    さてお立ち会い、カレイを華麗にヒラメへと変えて見せましょう! (^o^)
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      ヒラメとカレイを区別する方法として、左ヒラメに右カレイと云うのがあります。

      両目がどちらも体の片側に寄っていて、ヒラメは左側に、カレイは右側に一般的に寄っています。しかし、世の中にはひねくれ者がいて、このルールから外れる奴が居ます。



      それがヌマガレイ。一般的に目がヒラメと同じく左にあります。
      一般的といったのは、場所に依っては右にあるものも居るという、コウモリみたいなやつです。例えばアメリカでは左右が半々、日本だと100%が左にあるというややこしさ。



      では、どうやって見分けるのか。
      上は従来の見分け方で、例外があったわけですね。


      釣り人は歯を見て見分けるとか。
      写真左のように、ヒラメは獰猛な鋭い歯をしているのに対して、右のカレイは、かわいいおちょぼ口に小さな歯が並んでいます。
      それは食生によるものです。
      なんとヒラメはイワシやアジまで食べるまさに肉食系 (^_^;)
      一方、カレイはイワムシやゴカイなどの小さな虫を食べるため、小さくていいということです。

      そのことは、右左の違いを生むこととは関係しないのですが、人間との関わりでは大いに影響します。

      和食では、作法として尾頭付きのサカナは頭を左にして出します。
      ところが、カレイはそうすると裏向けて出さざるを得ません。
      その際、詫びとして、目の位置に赤いナンテンの実を載せて、無礼を詫びるとか。

      そういうこともあって、ヒラメはカレイより高級魚として扱われていると言うとのことです。肉食のため、筋肉が発達して身がおいしいということもありますが。

      ちなみに、発生生物学的にみるとどちらの稚魚も最初は普通の魚と同じく左右対称です。しかし成長するにつれて、海の底での生活に入るころには、眼が右あるいは左に移ります。
      眼だけでなく、他の臓器も非対称に配列を変えます。
      それを決定している遺伝子がPitx2。

      https://en.wikipedia.org/wiki/PITX2#Function

      これの発現の偏りが、臓器の偏りを生むそうです。

      今の遺伝子組み換え技術(遺伝子編集)を持ってすれば、Pitx2を使って、左向け左と、カレイを華麗に(^_^;) ヒラメへと変身させることは可能ですね。
      尤も私は、そうまでしてヒラメを食べたいとは思いませんが。

       

      *3年前の記事の改訂版です。

       

       

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      #ヒラメ #カレイ #遺伝子編集 #カレイをヒラメに

       

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      | 弘前りんご | 自然科学 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
      在るべきものが無い? ヘリコプターが、テールローターを無くした訳とは。
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        ベル407(wikipedia)

         

        MD900 NOTAR (wikipedia)

         

        さて、ヘリコプターの写真が二枚。

        二枚の間に、なにか特徴的な違いがあるのに、気づきますか? 

        よく見比べてみてください。

         

        答えは、テールローターの有無

        上は、ベル407という機種ですが、ヘリコプターとして一般的なもので、本体の上のメインローター以外に、機尾に縦向きについた小さなローター(テールローター)があります。

        一方、下はMD900 NOTORという機種で、名前から想像がつくように、機尾にテールローターがない(ノーター ^^;)んですね。

         

        無くていいんなら、なぜ上の機種には在るんだとお思いでしょう。

        もし上の機種でテールローターが故障でもして動かなくなったら、機体はメインローターの回転によって生じる反作用(トルク)によって、くるくる回転してしまいます。それを制御(抑制)するために、反対方向のトルクを加えるべく、テールローターが在るんです。

         

        じゃあなぜ下の機種はテールローターが無くてもOKなのか?

        要はトルクを打ち消せばいいわけで、何もテールローターだけがそれを可能にするわけでは有馬線 (*^^*)

         

        そのために考案されたものとしては、2つのローターを使って、トルクが打ち消し合うようにするタンデムローター型のものもそれです。同じ大きさのローターを縦一列に並べ、逆回転させて、トルクを打ち消しています。

         

        タンデムローター型 CH-47F (wikipedia)

         

        ただ、これだと大型機であればいいですが、小型機だと、重量的に不利になります。

         

        Mi-12(wikipedia)

         

        他にも、サイドバイサイド型や、3つ以上のローターを備えたマルチコプターなどもあります。

         

        DJI-S800

         

        これなんかは最近人気のドローンに採用されている形式ですね。

         

        さて、そんななかで、テールローターが持つ、実用上の問題(要するに後ろの人がアクセスできるエリアにローターがある危険性)を解決し、かつメインローターのトルクを打ち消す方法を採用した機種が注目されています。

         

        その一つが、最初の写真の2枚目(ようやく出てきました ^^;)のMD900が採用しているノーターという機構。

        トルクを打ち消すのにローターではなく、空気を噴出させる方法を採用しています。

         

        ABA 番組より

         

        これだと、ローターに人が触れる危険性を解消できますし、そのおかげで機体後部から物資や、ドクターヘリのように搬送するストレッチャーを、安全に効率よく出し入れ出来ます。

         

        必要は発明の母の例の一つでしょうか。

         

         

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        #ヘリコプター #テールローター #トルク #ドクターヘリ 

         

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        | 弘前りんご | 自然科学 | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
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        (弘前りんご)

        自身もバロック音楽の研究者であり、演奏家であるサルデッリが書いた、”失われた手稿譜 ー ヴィヴァルディをめぐる物語 ー” では、ヴィヴァルディが亡くなった直後から漂流し始める、ヴィヴァルディが残した膨大な手稿譜が本当の主人公であり、小説の形をとっているものの、そこに書かれたことはほとんどが事実です。

        しかし、その手稿譜がたどったその後の運命は、数奇としか言いようのないものでした。

        手稿譜を借金の方に取ろうとする債権者、取られるのを防ごうとしたヴィヴァルディの弟。

        修道士会に寄付されたものの、その価値がわからない修道士たちは、それをごみのように扱い、教会の倉庫の奥に放り込でしまい、長い年月の眠りにつきます。

        その後その存在を知った貴族が個人のコレクションとして入手。

        研究し、その散逸を防ごうとした研究者と、骨董的価値にのみ注目するファシスト政府との攻防。

        いずれも手に汗握る展開で飽きさせません。

        最大の貢献者の一人、ジェンティーリが追われて大学を去るときの言葉

        ”正しきものは、とこしえに記憶される” が、心に染み入ります。
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        阪急電車 片道15分の奇跡
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        ”さりげない日常の中にこそドラマがある”といわれますが、
        有川浩の”阪急電車”はそれをそっと掬いあげて小説にしたという感じです。

        初めはタイトルに惹かれて発売直後にアマゾンで取り寄せましたが、読み始めるとやめられず、一気に最後まで読んでしまいました。

        それをもとに朝ドラ”ちゅらさん”の岡田恵和が脚本を書いたのが、映画”阪急電車 片道15分の奇跡”

        原作の、短いいくつものエピソードを、阪急電車の今津線の走行に乗せてうまくあやとりのように話を紡いでゆきます。

        登場人物それぞれが、誇り高く、あるいは誠実であるがために生きにくく、孤立感を深めて立ち止まってしまっています。しかし、偶然に電車の中で、あるいは駅のホームで彼らが遭遇し、そして言葉を交わすうちに、自分を肯定してくれる人の存在に勇気付けられ、また歩き始めます。

        年の功でしょうか、宮本信子演じるおばあさんが、登場人物の何人かと直接言葉を交わす中で彼らの行く先を照らし、その彼らがまた出会った他の登場人物に元気を与えてゆきます。

        有川浩の作品はこれまでにも何冊も読んできましたが、登場人物は多くが女性にもかかわらず、その生き方がみんな男以上に男らしい気がします。近著では”県庁おもてなし課”に登場する作家(一応男の設定ですが有川浩がモデルでしょう)も、男気(?)をめいっぱい発揮しています。まるで宝塚の男役のようで、彼らはみんな作者自身の性格の反映なんでしょうか。
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